魔法帝の娘 ７ 【ブラッククローバー】

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ﾗﾝｷﾞ｢ふぅーん、なかなか美味しいんじゃない
どこの店のやつなの？｣




ぱくぱくと次々にチェリータルトを口にしながら聞くランギルス
どうやらチェリータルトはランギルスの好物のようで、心做しか機嫌が良さそうだ





A｢あ、それはお店で買ったものじゃなくて
私が作ったものなんです｣




ﾗﾝｷﾞ｢これを？君が？｣




Aが作ったと聞き、ぽかんと目を丸くして動かしていた手を止めるランギルス


まさかこれを子供のAが作ったとは思わず、純粋に驚いてるようだった




ﾗﾝｷﾞ｢へぇー凄いじゃん？｣




目線をチェリータルトに落としながら言ったランギルス、だがAはまさか褒められるとは思わず返答に困ってしまった




A｢あ、ありがとうございます……？｣



ﾗﾝｷﾞ｢なんで疑問形なのさ｣




その後も会話は弾まず、チグハグな空気が場に流れる

何か話題をしなければとAがランギルスの顔を見た時、ふと誰かに似ている気が




A｢あの……ランギルスさん｣



ﾗﾝｷﾞ｢なに｣



A｢ご兄弟とかって、いらっしゃいますか？｣




ﾗﾝｷﾞ｢まあ、腹違いの兄さんがいるけど｣




やっぱり、とAは自分のカンが当たったことに内心喜んだ


あの髪色、目元はきっと彼の弟だろう




A｢フィンラルさんですよね、ランギルスさんのお兄さんって｣




以前フィンラルは言っていた、とっても優秀な弟がいると

だが、ランギルスはフィンラルの名前を聞くや否や鼻で笑った




ﾗﾝｷﾞ｢ああ、あの一族の恥晒しのことか｣




Aは自身の耳を疑った
血の繋がった兄に向けるとは思えない言葉が、次々とランギルスの口から出てくるのだ

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