隣のクラスの君の隣。（yellow） (ページ44)

今日:2 hit、昨日:12 hit、合計:186,805 hit

44. ページ44

.

私に話しかけてくれた日よりも、、

錦「あの日、、、
学校を出たところでヤスから電話あって。」

『ちょっと、戻ってき！いいことあんで！』

そう、言われたらしい。

錦「なんやろ、って思いながら戻ったら
Aちゃんが歩いてきて、、
あぁ、このことか、って思ってたら、、

『チャンスやん！話かけぇや！』

って言われて。」

、、、だからあの日、

用事がなくなったって言ったんだ。

錦「最初は、、
遠くから見てるだけでよかってん。
でも、仲良くなったら
どんどん好きになって、、、」

錦戸くんが紡ぐ言葉は

どれも、私の気持ちの似ていて。

その先の言葉が予想できてしまった私は

すでに目から涙が溢れてて。

錦「1番近くにいたいと思うようになった。
だから、俺と、付き合ってくれませんか。」

まっすぐに向けられた愛の言葉に

ただただ、うなづくことしかできないけど。

クシャって嬉しそうに笑う錦戸くんに

私は泣き顔しか返せないけど。

それでも私を選んでくれるなら

貴方の1番近くに居続けたい。

錦「も、、、泣かんといてぇや、、。」

なんて、少し涙ぐみながらも

優しく微笑んで、抱きしめてくれたら。

幕の降りてる舞台から聞こえてくる

‘‘愛でした。”

ゆっくりと幕が上がって、

歌ってるみんなの顔は

笑顔だったり泣き顔だったり

バラバラだけど。

最後に全員で

「おめでとう！」

って笑ってくれて。

こんなに素敵な人たちに囲まれた

錦戸くんに選んでもらったから。

ここで、みんなの前で、

こっそり心の中で誓う。

ちゃんと、居続ける、

隣のクラスの、君の隣に。

fin.°