声は大きく 人の話は聞かず【梵天】

絵になる男 ページ5

コツコツとヒールの音をさせながら夜の街を歩く

もう深夜だと言うのに社会の端くれが集まるこの通り

の店はまだギラギラとあかりをつけて
留まるところを知らない

夜風に当たりながらタイトスカートをはいた
足を動かしながら、

今日の仕事内容を確認する。


バーの主人を脅せ


マイキーからのメモには
そう簡潔に綴られていた。

私が今日干渉しに行くバーの主人は

ここら一体の麻薬の密売を纏めている

それに何か問題が？

...決まってるじゃない？

梵天に秘密でってことが問題よ。


裏切り者は許さない

それが梵天の掟であり、見せしめでもある。

可哀想に、、なんて同情するほどあったこともない人だけど

マイキーの目に止まるほど利益を優先した

自業自得ってわけね。


タイトスカートの中
太ももに忍ばせたナイフと拳銃の感覚を感じて

安心しながら何もなさそうな顔をしながら
私は夜道を歩く。


カランと音を立てて お目当てのバーの扉を開き

カウンター席に座っていた

いやでも目立つ髪色のスーツの男の隣に座る



『やぁっとお出ましかよ なぁA〜〜〜？』


ニヒルな笑みを浮かべながら
話しかけてくる蘭

1体何人その外面はいい態度で女を落としてきたのか


長い足を組み、酒を片手にタバコをふかしている姿は

悔しいけれど絵になる。ほんと悔しいけど


『全然来ないから蘭ちゃん 待ちくたびれちゃったぁ』


わざとらしくため息をつきながらにちらっとこちらを見てくる


「なに？ なんか奢って欲しいの？」


私も怪訝な顔をして蘭に憎まれ口を返す。


『っちっ ほんとお前 可愛げがねぇーな

んで？どいつがターゲット？』


可愛げがあっても困るだろとか思いつつ

調べてこなかったのかとツッコミを
入れたくなるところだったが

まあこの男だしなと思ってしまった私はなかなかに
絆されているのかもしれない。


、、、それはそれで重症じゃないか、、？

仕事のことを考えなければ。

あいつだというふうに顎であるひとりの男を指す


『なーるほどねぇ なんかいけ好かないやつ』


そう言いながらこれから始まるであろう戦いに

胸を躍らせてギラっと目を光らせたこいつは

相当 イカレいるのだと思った反面、

顔はかっこいいかもしれないと思ったのは

私だけの秘密





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更新しなくてすみませんでした。

これからも不定期ですけどできる時にします

よろしくお願いします (あわぬこ)

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