心の中は明るく 顔は暗く【梵天】

目覚めに　残る温もり ページ10

Aside


まぶしい光で目を開ける


腕につながれる点滴


空いた窓からは

朝特有の爽やかな風が吹き込む

明るい朝の陽ざしと対比するように
私の心は現実へと戻ってくる

また死 ねなかった



風と共に入ってきたオレンジ色のもみじ


A「ああ もう 秋なのね」



ふと右手に温かさを感じる

起き上がろうとすれば 腹に激痛が走った



A「うっ」

情けない 死ぬために私はあの場であきらめたのではなかったのか




万『A、、？


起きたのか』


右側から聞こえてくる声 どうしても安心してしまう

この人についていけば大丈夫だと

A「しゅりょ、、



マイキー。




私 また死 ねなかった」




万『お前も 俺を置いていくのか』



再三聞かれた問いだった

一緒にいるよ

昔はすんなり言えたはずの言葉が

もう言えない


万『俺は お前に 死んでほしくない


今だけでいい 気休めでいいから


　


俺を おいていかないと言って』



ただ黙って

私は 彼の頭を撫でた





似たものどうし



何故だろう 危なっかしくて

おいていけないと思ってしまった



A「一緒にいたい 私にとりえなんてないけれど」


そっちに行くのはもう少し先になりそうね





万『ただ いてくれるだけで いい』




【生きていてくれるだけで 幸せなの】

竜胆のおかゆって回復アイテムかなんかなの？？→←眠りに　幸せは来ない

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