第55話 ページ6
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今日は結果発表の日。誰か一人がこの中から落とされる。でも相手のチームより優れていたと言われればこちらからは落とされなくて済む。
昨日のことがあってからレオくんは目が合うと気まずそうにでも笑いかけてくれて、
ソウタくんはニヤニヤしてて、それら一連を知らない人たちはん?って顔してて
いや、ほんとレオくんの反応が純粋すぎて初心すぎて、こっちが恥ずかしくなっちゃう……
日高さんが来るのを皆で待っていながらそんなことを考える。
ガラッ
日高「おはようございます」
『「おはようございます!」』
日高「まず、THEFIRST合宿2次擬似プロ審査……チームとしてパフォーマンスが優れていたと判断したのは…【Be free】です」
「「ありがとうございます」」
パチパチパチパチパチパチ
Be freeが優れていた、か。やっぱ私の突っ走ったとかもダメな方にはいるのかな…私のせいかもどうしよう
Be freeチームの中での順位発表が終わり、次は私たちMove onチームの順位を発表する。そしてこの中から一人落ちる
『フゥ-……』
日高「……ラン」
どんどん周りが呼ばれていく。ランくんが呼ばれて、残りはテンくんと私
これで呼ばれなかったら、もう終わり。
緊張で体が金縛りにあったかのように動かない。お願い…します
日高「………A」
『…っはい』
よかった、肩の荷が下りたようにほっとした
日高「…個人的に、AはBe freeを選ぶんじゃないかと思ってました。けれどMove onを君は選んだ。
その方がいいと思ったから、と話された時に少し疑問が浮かびました。でも結果的に君はMove onを選んでも素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。
でもそれは様々な方法や、まだ見ぬ君自身の表現方法で覆い隠した風になっていて、少し僕は残念に感じました」
あぁ、日高さんに言われた疑問のこと考えるの忘れてた…
日高「この際だから言ってしまうと、いや言わないと君はちゃんと考えることをしないのなら、言わないといけないことがあります」
『はい』
日高「今の君には昔の君にあったもの、つまり僕と最初に会ったときにあったものが無くなってる。
それをちゃんと考えてほしい。それがなければきっと君は次からもう乗り越えることは出来ないと思う。
それでも今回はお疲れさまでした。ありがとうございました」
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作者名:蓮井さん | 作成日時:2022年1月15日 19時