couple box (ページ14)

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ジャッキーside

銃声のしたほうを向くと、女が銃を構えていた。

「ふふふ...作戦は失敗したけれど、ちょっとは気が紛れたわ。
　どう？初恋の人を失った気分は！！！」

「...っ！てめぇ！」

とずっと後を追っていたエースが殴りかかるが、アーセナルがそれを静した

「...やめとけ。そんな女、殴る価値ないで
それより...」

アーセナルの目線が、床に崩れ落ちている二つの影に移された。

大きな背中が、小さい体を抱いて必死に叫んでいる

「っヤス！ヤス！おい、しっかりしろって！頼む！目開けろ！」

「今トッポに車回させてるから。準備して。
俺らが救急車呼んでも、事情聴取とかされるわけにはいかへんから、
いったん情報屋のところ預けて、病院連れてかせるぞ。
...だからそれまで、安田くん。がんばれよ
(ボソッ)これ以上、ジョニーを一人ぼっちにさせないでくれ」

「ヤス...ヤス...「ジ、ジョニー...？」

...ヤス！！大丈夫か？」

ジョニーの必死の問いかけに答えるように、安田がゆっくり目を開いた。

「ジョニー...けが、ない？」

「うん、ないよ。ヤスが守ってくれたおかげやで
　...ほんま、なんで俺なんか助けたん...」

「そっか、ジョニーは無事なんやね...
こんどは、間に合って、良かったわぁ...」

「おい、ヤス！今車来るから！それまで頼む！起きてて！」

「...なぁ、ジョニー？
　俺、知っててんで？

ジョニーの...初恋の相手って、俺やろ？」

「え...ヤス、なんで...いつから...」

「いつからってそんなん、ガムさんに水かけてしまったときから、やで？
昔とかわらない、やさしい男前やったから、すぐわかったよ...」

「せやったら、なんでいってくれへんの...
おれ、ずっと探してて...」

「だって、ジョニー、俺のことおんなや、思ってたやろ？
　初恋の子が、おとこやなんて、ジョニー傷ついてしまうやん...かぁ」

「...そんなことない！ヤスはヤスやんかぁ...なぁ！しっかりしろって！」

「ふふ、嘘が苦手なん...あいかわらず...やな...」

「おい！ヤス！！ヤス！！」

「ジョニー！トッポが車もって来たぞ！早く！」

「なぁ！あの女は！！！」

「ほっとけ、部下全員沈められて、なんもできへんただのクズや。
調べはついとる。ただのチンピラの愛人や」

エースは納得いかないような顔だが、マックに諭されればしょうがない。

とにかく俺らは、車に乗込んだ。