53.抱える過去 ページ14
一通り私が話終えた所で
今まで黙って聞いていたなで肩さんが口を開く。
「前々から思ってたけど…Aちゃん、
そんなとこなんで辞めちゃわないの？
傷つくだけじゃない？もっと他のいいとこあったと思うけれど…」
「…それはっ…」
ふと、あの日の光景がよぎって、
また胸がとてつもなく痛くなった。
その、あの日こそ、
私がこの会社に入らなければいけない理由なの。
今でも覚えてる、11歳の誕生日の次の日。
その日は雲ひとつない快晴で、風もあまりなくちょっと暑いくらいの気温だった。
昨夜誕生日プレゼントとしてもらったピンクの自転車の前で、お兄ちゃんを待っていた。
はやく乗りたくて乗りたくて仕方なくて。
ヘルメットだってもう30分前からかぶって待ってたの。
「お兄ちゃんまだー？」
「はいはい！もう行けるよ！」
せかす私に笑顔で答えるお兄ちゃん。
「やったぁ〜っ!!
じゃあ早く行こう!!」
とにかく早く行きたくて
浮かれていた私は
左右も確認せずに
自転車を引いて道に飛び出した。
だから、こっちに向かってくる
トラックになんて
気づくはずもなかったんだ。
「A!!」
叫ぶお兄ちゃんの声に振り替える私。
一瞬時が止まった気がした。
スローモーションのように
トラックが近づいてくる。
それなのに、私は全く動くことが出来なくて。
はっと我に返ったときには、
手足にじんじんとした痛みと、凄まじいブレーキ音。
そして、どんっと鈍い音。
目の前には血を流して倒れるお兄ちゃんがいた。
続く (更新停止中)
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nono(プロフ) - るりりんさん» うん、途中です。次の更新はNAMIちゃんなのでそれまで待ってていただけたら嬉しいです。 (2014年3月27日 17時) (
レス) id: 58a993ffe9 (このIDを非表示/違反報告)
るりりん(プロフ) - これってまだ途中だよね？ (2014年3月21日 11時) (レス) id: 5da42b4318 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クラスメイト x他2人 | 作成日時：2013年12月4日 17時
