BAR Raisha <気象系> ２

28.理想シュチュエーションとおっさん ページ8

もうっ…こんな幸せな朝二度とないかもしんないっ




こんなふわふわな私の隣には、やっぱり歩幅を合わせてくれる松本先輩。




｢ねぇ、A｣



松本先輩が私の名前を呼ぶ。




初めて、自分の名前を好きになったかもしれない。





｢なんでしょう｣




あぁ、幸せだ



｢A、俺のことスキだろ？｣



幸せだ



｢はい｣





幸せ……しあわ………うん？





ちょっ!!


はいっ!?





はいぃぃぃ〜っ!?






｢あのっ？今、なんてっ!?
てか、はいって言っちゃったし…｣





一気に顔から湯気がでてくる感覚に襲われた。




てか……バレてたん…だ。





恥っずーーーっ




クソ恥ずかしいんですけどっ!!





｢えと…そのですね…
スキ…というか……えと｣





言い訳も誤魔化しも出来ない私を、松本先輩はまた｢ぷはっ｣と笑った。






｢いいじゃん。誤魔化さなくても。




オレも好きなんだし、さ？｣







・・・。






｢付き合おうぜ？
つか、絶対付き合うし｣






・・・。






｢A。顔、変(笑)｣





ま、ままままままま正夢っ!?




おいおいおい。



こんな一気に、少女漫画になられても、
対応できる程賢くないぞ？私。







｢まあ、安心して？
オレ、お前の父さんに結構気に入られてるし…。
結婚はなんなくできんだろ♪｣








あかん。




おっさん…ちょっと、ついてけないわ。




頭と心臓と、ついでに顔が爆発した。

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