BAR Raisha <気象系> ２

37.少女漫画な私。 ページ17

長々と続くルンルン気分。

仕事も頼まれず、余計に長引くルンルン気分。




今夜が楽しみすぎて、もう仕事なんか今はやってられないぐらい。




まぁ、やらなきゃいけないんだけどね。

でも、今は松本先輩のことしか考えられないの。





少女マンガの女の子の気持ちがよく分かるよ!!




もう、寝ても冷めても好きな人のこと考えて、

考えるだけでドキドキして。


あぁ、にやけちゃう。




たぶん今、私の周りには

ハートとかお花とかそんなフワフワしたものがいっぱい飛んでる。

お花畑になってるかな？


あと、眩しいぐらいのピンクのオーラが放たれてて、

みんな目が痛いみたいな。




マンガの主人公ってこんなに幸せなんだ。

私、主人公になれてるよね!!




マンガの主人公といえば、

かわいくてスタイルのいい子多いよね。


もしかして、私もジェントルパワーでそうなってる？

ジェントル松本最高!!





そんなこんなで終始ご機嫌で、

一人の世界に入っている私を無視して、時間はドンドン進んでいった。



松本先輩のことを考えてると、

時間が進むのも早くて、もう外は真っ暗。



私が、秋が一年に千回来るぐらい待った今夜ですよ!!

一日千秋ってやつ？




BARに先輩と一緒に行きますよ。

みんなに自慢しまくりますよ!!


待ってろよ、わんこ。






「A、お〜いA。」



またまた、一人の世界に入っていると

天使のような声が頭上から降ってきた。



「先輩。」


「A、何回呼んでも返事しないし、一人で超にやけてたよ。
挙句の果てに、『待ってろよ、わんこ。』とか言ってるし。」


「えっ、嘘！？
あっ、えっ、その・・・。」




にやけてた？

しかも、声に出てた？


恥ずかしすぎる〜。



「ぷははっ。
Aってしょっちゅう一人の世界に入ってるよな。」


「あえ？あっ、その、えっと。」




あぁ〜、もう。

素っ頓狂な声出してんじゃないわよ、私。





「だから、一人の世界入るなって。」


「ぐっ、す、すいません。」


「いいんだけどね、俺は随分楽しませてもらってるから。

それに・・・、そういうAもかわいいから。」





きっ、聞きました？奥さん。

かわいいですって。


先輩、私を殺す気ですか。

心臓が持たないですよ。





ジェントル最高!!

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