BAR Raisha <気象系> ２

21.いつもと違う ページ1

「ねぇ、Aちゃん。前に言ってた人とどんな感じ?
ほら、あの人。上司のさぁ〜」




動物さんが、松本先輩の話を切り出した。





「あぁ、とっても良い方なんですよ。
あの人のおかげで、最近いじめとかも減ったんです。」







松本さん・・・。


すごく優しくて、本当に良い人。




まぁ、いじめられるのはあの人が原因でもあるんだけど・・・。





でも、いつも庇ってくれる。
味方してくれる。

あの会社で、あたしの味方をしてくれるのは、先輩ぐらいだし。







「おーい、何回想に浸ってんだよ。
　
おっさんがにやけてるとか超キモいぞぅ。

もともと良い顔してないのに。」





松本先輩のことを思い出していたら、にやけてたみたい・・・。

ものすごく、恥ずかしい・・・。




しかも、わんこさんに言われるとものすごく腹が立つ。


なによ、あの言い方・・・。

自覚してますよ、顔が良くないことぐらい。





「そんな言い方しなくてもいいじゃないですか。」



「本当のことを言って何が悪いのさ。」






「まあまあ、二人共落ち着いて。」






わんこさんの発言にイライラしていたら、大野さんが欠かさず仲立ちしてくれた。



大野さんって、優しい・・・。








ただ、やっぱりあなたの笑顔は素晴らしい程、怖いです。

何考えてるのか、よく分かんないし・・・。






「でも、上司さんの話するとき本当に楽しそうだよね。

幸せそうっていうか、女の子なんだなぁって思うもん。」






大野さん・・・




今の笑顔はふにゃんとしてて、とっても優しかった。







「尊敬する・・・、先輩ですから。」






「あら、やだ。顔赤くしちゃって。」





ただ、この人は変わらず腹立つけどっ!!






「べっ、別にそんなこと・・・。」





さっきら、ほんとなんなの？




なんか、怒ってる？わんこさん。



私の顔、そんなに気持ち悪かった？









そして、どうしてそんなに笑顔なんですか？大野さん。






なで肩さんは、なぜか奥であたふたしてるし・・・。




いつもと変わらないのって・・・、動物さんぐらい。





なんか、あったかな？

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