想い叶うとき ページ42
ci side
＿…てっきり、恋仲なのかと思った。
あの言葉が頭から離れない。
ut「はぁ！？おま、それは完全に脈アリやろ！」
syp「てか最早チーノが好きって言うとるようなもんやん」
ci「ちょ、やめぇや、声でかいって！」
食堂で昼飯を食った後、軍団で一服してたとき、俺は2人に聞いてみた。
やっぱ、2人も俺と同意見らしく、ますます可能性が高くなる。
いや、でも、だとしたら……
syp「Aさんはチーノのどこを好きになったんやろ」
ut「あー、たしかし〜」
ci「なんやその汚物を見るような目は」
syp「お前のええとこなんて、せいぜい高身長くらいやろ。」
ut「でもAちゃんはそんなことで惚れる子ちゃうと思うで？」
ci「おい。俺にはわかるぞ、遠回しにお前ら俺の事ディスっとるやろ」
ut「まぁまぁ、とりあえずAちゃんがお前に脈アリってのは確実なんやからさ。
あとはやること1個しかなくね？」
syp「そーそー。お前ならイケるって(適当)」
そうやと…ええけど、
変わって、時刻は午後18時半。
オレンジ色の夕焼けが空を包み、夜の始まりを報せている。
午後の書類仕事を終え、また一服しようとタバコ片手にバルコニーへ向かうと
『…ぁ、チーノ。おつかれ。』
Aが手すりに持たれて立っていた。
ci「おつかれ、何してんのこんなとこで。」
隣に立ち、同じように手すりに持たれる。
『チーノに会えるかなって。』
ci「…なんで？」
『伝えなきゃいけないことがあるから。』
Aを見る。
ちょうど沈みゆく太陽の夕焼け色が全体を包み、生暖かい風が髪を揺らす。
ゆっくりとAの瞳が俺に向けられる。
『チーノ、』
ci「ま、待って！！」
そんな顔されたら、そんな優しい声で呼ばれたら、嫌でも確信してしまう。
ただ、それなら、その先は…
ci「俺も、Aに伝えたいことがある、」
『…なに？』
心臓の音がうるさい。
迷いを飲み込んで、Aをまっすぐ見つめた。
ci「Aのことが好きや。俺と、付き合って欲しい。」
Aは一瞬目を丸くして、ふっ、と微笑んだ。
『これは所謂、両想いってやつだね。』
照れくさそうに笑う顔は、夕陽に照らされて一層輝いて見えた。
『私も好きだよ。チーノ。』
まさか、その言葉が聞けるとは思わなかった。
胸いっぱいに嬉しさが込み上げる。
夜空にうかぶ一番星が、想いが叶った瞬間を祝福しているように見えた。
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イデア(プロフ) - ひなさん» ひなさんコメントありがとうございます！そう言っていただけて凄く嬉しいです…！こちらこそご愛読ありがとうございます！！ (2021年7月13日 20時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - は、初コメ失礼しますっ！いつも読ませて頂いております…！最近知ったばっかの新規でして…本当にいつも素敵な作品をありがとうございますっ…！ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 2474e749f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2021年3月31日 20時
