支配者 ページ3
開けた扉の先。
無駄に広く豪勢なあの場所で、全てを見下ろすかのように足を組み、台座に座るヴァルテンがいた。
va「…久しいなぁ、A。これまたさらに母親に似た娘になったんじゃないかァ…？」
『お母さんはどこ。』
va「そう焦るなよォ…w急がずともお前の母親はこの部屋の中にいる。」
『…、』
va「ふっwどうした、随分と大人しくなったじゃないか？w
まぁいい。で、約束の1000億は本当に用意できたんだろうなァ？」
『ここにある。』
私はそう言ってアタッシュケースを開けて見せた。
va「ほう…本当に13年でその金を用意するとは…素直に感銘したよ…、で、それはどこからか盗んで来たのか？それとも人を殺して手に入れたのか？w」
『……』
時間を見た。時刻は17時40分。
宣戦布告まで残り1時間ちょっと。
『…13年前。私はアンタに幸せを奪われた。取り戻すには1000億が必要だった。
だから私はなんとしてでも、13年で1000億を用意しなきゃいけなかった。
12歳で出来る仕事はそうなかった。あったとしても、普通の仕事じゃ13年で1000億は稼げない。だから…』
va「手を汚したのか？w」
『…』
va「おいおいw聞いたかァ！？こいつは13年、母親のために罪を犯し続けたんだと！！w
あんなにまっさらだった娘が今じゃこれだァ！手を汚してまで稼いだ金を持って母親を迎えに来た！w
全く…笑えて仕方がないよ…！w
なァ…A。13年前、お前をこの国から追い出した時、お前の母親はこう言ったんだぞ…
お願いだから娘を解放して、娘を巻き込まないで。
私はどうなってもいいから。」
『…っ！？』
背中に悪寒が走る。
va「本当、親子だよなァ…w？二人揃って同じ事を言ったんだから…w」
『…お母さんに何をした』
va「何って…なァ…？ちょぉっと刑罰をサービスしただけさァ…w」
私から見て左側、赤いカーテンの中から力なく横たわる母親が兵士に引きずり出されて来た。
『約束と違う、どういうつもりだ、ヴァルテン！！』
va「どこが約束と違うんだ！？俺は一切手を出していないぞ？w
お前も知っての通り俺は罪人のことに手出しはできない。
だが、執行人は金が好きだったようでなァ…w
苦しむお前の母親を見て飲むワインは格別だったぞォ…？w」
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イデア(プロフ) - ひなさん» ひなさんコメントありがとうございます！そう言っていただけて凄く嬉しいです…！こちらこそご愛読ありがとうございます！！ (2021年7月13日 20時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - は、初コメ失礼しますっ！いつも読ませて頂いております…！最近知ったばっかの新規でして…本当にいつも素敵な作品をありがとうございますっ…！ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 2474e749f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2021年3月31日 20時
