想い叶うまで ページ18
ci side
終戦の宴が始まり、そこらへんにあった果実酒を飲みながら周りの会話に耳を傾けていると、
トラゾーさんとAが出会ったキッカケが耳に入った。
trz「そんで、俺とAさんが最初に対面したのが15歳のときでしたかね…
今のAさんからわかるとおり昔もかなり可愛いかったですよ！」
『いや、何言ってるんですかやめてくださいよ…()』
仲睦まじい二人に心がモヤっとする。
トラゾーさんの左手に輝く指輪を見ても、やっぱりちょっと嫌な気持ちになってしまう。
今日の席は、俺、A、トラゾーさん。あとはいつも通り。
つまりAはずっとトラゾーさんの方を向きながら喋ってるから、俺はAの顔1つ伺えない。
俺も話したいけど、トラゾーさんにはいろんな意味で負けてまう。
負け戦だけはしたくない(((
料理を口に運びながら、そんなことを考えていると、不意にAが俺の方に振り返った。
『お疲れ。』
そっと差し出されたグラスに応え、小さな音が響く。
ちらりとトラゾーさん達の方を見ると、トントンやらグルッペンと楽しくやってるようなので
Aとの話は一段落ついたのかと理解した。
視線をAに戻すと、目の前に広がる料理に手をつけている最中だった。
その横顔は、やっぱりどこか解けていて、もうAが仕事人じゃないことを実感できた。
少し見つめ過ぎたのか、Aと目が合う。
『…なに？』
ci「…いや。なんでもないで？
てかこれも食ってみ、うまいから。」
『？ありがと』
勧めた料理を口に入れ、周囲の会話に耳を傾け、時折会話に参加して…
そんなAを見てると、不思議と心が満たされるような感覚がした。
『…チーノ。』
ci「んー？」
『ありがとね。いろいろと。』
ci「…、なんやねんw急に」
『まぁ、いろいろ親切にしてもらったから…って、やめろその顔腹立つ。』
ci「辛辣ゥ〜」
これからは、ずっと、もっと傍にいられる。
また明日から始まる日々に淡く幸せを期待しながら、いつものように思い切り騒いでやった。
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イデア(プロフ) - ひなさん» ひなさんコメントありがとうございます！そう言っていただけて凄く嬉しいです…！こちらこそご愛読ありがとうございます！！ (2021年7月13日 20時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - は、初コメ失礼しますっ！いつも読ませて頂いております…！最近知ったばっかの新規でして…本当にいつも素敵な作品をありがとうございますっ…！ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 2474e749f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2021年3月31日 20時
