約束を果たしに ページ2
12月5日。時刻は16時20分。
マンデル帝国の領土に入った。
今頃戦場へ向かった皆さんは陣形を整えているところだろうか。
私は一人トラックを降り、これからマンデル帝国の城へ向かう。
ps「Aちゃん。」
しんぺいさんが私を呼んだ。
ps「くれぐれも無茶だけはしないでよ。」
『はい。』
ps「宣戦布告が済んだらゾムとチーノが城に向かうけど待たなくたっていいから、ちゃんと生きて帰ってくるんだよ。」
『わかりました。』
ps「よし。じゃあまたあとで。待ってるからね。」
『行ってきます。』
しんぺいさんはそのままトラックに乗って待機場所まで移動した。
『さて。』
ここからは単独行動だ。
当然の事ながら、戦争を起こすにあたり一国家のみなさんは宣戦布告をする前に攻撃することはできない。
もちろん、相手国の城へ潜入することも先制攻撃の内に入るためできない。
だが私はまだどこにも属していない。
この戦争が終わったら、グルさんは正式に私を国民として受け入れると言った。
つまり、まだ仕事人である私がこの城にやって来た今日、偶然異国から宣戦布告があろうと私には関係ない。
『“ガイラー”、16時52分これより作戦開始します。』
インカムで本部に連絡をして、城門へ向かった。
門番「止まれ。何者だ。」
『Aと申します。マンデル帝国第五皇子ヴァルテン・ブルート・マンデル様に所用がございまして参りました。』
門番「ボディーチェックを受けたのち、兵士について行け。」
さすがに伝達はされていたらしい。
私が城門をくぐると、門番は無線機で誰かに何かを報告した。
恐らくはヴァルテンに私が来たことでも言ったんだろう。
兵士「両手を広げて足は肩幅。手荷物はこちらに。」
『わかりました。』
ボディーチェックは想定内。至極当然のことだ。
だからこそ武器なんて持ってきてないし、手荷物はお金だけ。
兵士のボディーチェックを済ませ、案内について行く。
ここまで1時間と40分程度。
作戦は何の問題も無く進んでいる。
兵士「こちらでヴァルテン様がお待ちです。」
『どうも。』
見覚えのある扉に手をかける。
13年前とはもう何もかもが違う。
私は、強い戦意と共に扉を開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 289人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イデア(プロフ) - ひなさん» ひなさんコメントありがとうございます！そう言っていただけて凄く嬉しいです…！こちらこそご愛読ありがとうございます！！ (2021年7月13日 20時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - は、初コメ失礼しますっ！いつも読ませて頂いております…！最近知ったばっかの新規でして…本当にいつも素敵な作品をありがとうございますっ…！ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 2474e749f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：イデア | 作成日時：2021年3月31日 20時
