建国記念日 ページ9
建国記念日当日。
自分の部屋にいてもわかるくらい国中が騒がしく、
朝から献上品を運んでいるであろう兵士の姿が見える。
窓のそばでその光景を見ながら感嘆をもらし、国の繁栄を感じた。
『建国記念日ってこんな盛り上がってたんだ…』
城下町の方ではなにやらお祭りが開かれているのだろうか、
空には雲が打ち上げられ、ところどころから風船が空へと上がっている。
楽しそう…私もいつかあの町を二人で歩けたら………なんて。
少しだけ瞼の裏に浮かぶ幸せな風景に浸り、深呼吸をして机に向かった。
幹部達の宴は午後17時から。
少し遅めのスタートなのは、午前中は兵士や使用人が建国記念日を楽しむ時間だから、という理由だそうだ。
それに、幹部達の宴は思いっきり騒いで翌日全員が食堂で酔い潰れるらしく、
その後始末も使用人達がやるから楽しむ時間を設けとかないと。
と、エミさんが付け足していたけど、そんなに酷いのか…
容易に想像できてしまうのが怖いところだな…()
そしてあっという間に時は過ぎ、机から目線をあげれば空は美しいグラデーションを描いていた。
時計を確認すると、午後16時半。
休憩がてらお茶を淹れ、窓の外を見やると、
出入りする兵士達はいなくなっていたものの、城下の方はなんだかまだ明るい。
生憎、城壁があるため詳しい様子はわからないけど、かすかに聞こえてくる音が未だ収まっていない騒がしさを物語っていた。
お茶を飲み干し、そろそろ行こうかと思ったところでドアが叩かれ、
その人物を確認しようと、ドアを開いた。
『…はい』
ci「ちっす！」
陽気な様子でそう言ったノックの主はチーノ。
『なに？』
ci「食堂、一緒に行こうと思って。」
『あぁ、いいよ。行こうか。』
宴が開催されるのは食堂。
いつもの夕食とほぼ変わりはないのに、一緒に行こうだなんておかしい人だな。
と思いながら、チーノの小言に耳を傾けつつ、食堂に向かった。
食堂に着けば全幹部が揃っていて、誰一人として遅刻していないことに少しだけ驚く。
そして時刻は17時。
gr「今年も、この建国記念日をここにいる全員で迎えられたことを嬉しく思う。
今日は我々の始まりの日。
初心にかえって、存分に飲んで食って騒ぐゾ！！
我が国に栄光と繁栄を！乾杯！！」
「「『ハイル=グルッペン！！』」」
グラスがぶつかる音を合図に、どっと騒がしい空気が食堂を包み、宴が始まった。
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イデア(プロフ) - 幽さん» 嬉しいですｯｯ！ありがとうございます！！ (2021年1月17日 22時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
幽(プロフ) - あ…あ…(カオナシか）イデアさんの作品本当好きです…頑張ってください！！！！(クソデカボイス) (2021年1月17日 22時) (レス) id: f39ca8b6cc (このIDを非表示/違反報告)
イデア(プロフ) - momo さん» momoさん…！最近更新できてなくてすいません()ありがとうございます、頑張ります…！！ (2020年7月11日 18時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
momo - イデアさんお忙しいかもしれませんが頑張ってください（一人の読者より） (2020年7月11日 18時) (レス) id: 3d27b60cc8 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(プロフ) - momo さん» ci「…ﾀｽｹﾃ」zm「お前もっと食えや！こんなんじゃ俺になんて一生勝てへんぞw」syp「何したんやお前……（）」 (2020年6月18日 20時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2020年4月4日 4時
