目覚め ページ24
me side
視界が白で包まれる。
どこからだろうか、電子音が聞こえてきた。
ゆっくりと、瞼が上がる。
『……ん…』
「A！？」
聞き慣れた声に視線を動かせば、すぐ傍に彼はいた。
『……チー…ノ…？』
ci「あっ、まだ起き上がったらあかん…！
ちょっと待って、今しんぺいさんを……」
慌ただしく出ていったチーノを横目に、視覚情報を整理する。
真っ白な壁紙、腕に繋がれたチューブ、向こうに見えるは薬品の並んだ棚。
『…いむしつ、』
そうだ私…刺されて………
「Aちゃん、おはよ。気分はどう？」
そう声をかけてきたのはしんぺいさん。
チーノの姿は見当たらない。
『しんぺいさん…おはようございます、特に問題ありません。』
ps「そっか。じゃあとりあえず点滴外すね。」
点滴が外れて、ようやく意識もはっきりしはじめた。
ベッドの上で上半身を起こし、手を動かしてみる。
『私、どれくらい寝てたんですか。』
ps「君が帰って来てから、今日で3日目だよ。」
『3日…』
ps「うん。多分、疲れてたんだろうね。
麻酔切れても中々起きないから心配したよ…
特にチーノ君はこの3日間、ずっと君の傍にいてくれたんやで？
口には出さなかったけど、誰よりも君を心配してた。」
『そう、なんですか。』
ps「チーノ君、廊下で待ってるって。あとでちゃんとお礼言ってね。」
『はい。』
いろんな機械類を片付けるしんぺいさんを横目に、少し体を動かしてみる。
感覚に問題はない。
『しんぺいさん、私の傷は……』
ps「怪我のことなら安心して。もう大丈夫だよ。」
『良かった、じゃあ仕事を再開しても大丈夫ですね…』
3日も無駄にしたんだ、早く取り戻さないと…
焦る気持ちとは裏腹に、しんぺいさんは真剣な表情で私を見た。
ps「…Aちゃん、悪いけど医者として今すぐ仕事を再開することには賛成できない。
手術は成功したし、後遺症も多分ない。
それでもまだ安静にしてもらわないと…」
『…どれくらいですか、』
ps「少なくとも、抜糸するまでの残り4日間、激しい運動は認められない。」
『あと4日…』
ps「君が仕事を続けたいって意志もわかるけど、傷が開いて出血したら困るのはお互い様やから…な？」
確かにしんぺいさんの言っていることは正しい。
それに、焦りすぎた結果進めなくなるのは嫌だ。
『……では、予定をずらして、今週は幹部補佐としてここにいることにします。』
ps「うん。そうして。」
申し訳なさそうに、でもどこかほっとしたようにしんぺいさんは笑った。
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イデア(プロフ) - 幽さん» 嬉しいですｯｯ！ありがとうございます！！ (2021年1月17日 22時) (
レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
幽(プロフ) - あ…あ…(カオナシか）イデアさんの作品本当好きです…頑張ってください！！！！(クソデカボイス) (2021年1月17日 22時) (レス) id: f39ca8b6cc (このIDを非表示/違反報告)
イデア(プロフ) - momo さん» momoさん…！最近更新できてなくてすいません()ありがとうございます、頑張ります…！！ (2020年7月11日 18時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
momo - イデアさんお忙しいかもしれませんが頑張ってください（一人の読者より） (2020年7月11日 18時) (レス) id: 3d27b60cc8 (このIDを非表示/違反報告)
イデア(プロフ) - momo さん» ci「…ﾀｽｹﾃ」zm「お前もっと食えや！こんなんじゃ俺になんて一生勝てへんぞw」syp「何したんやお前……（）」 (2020年6月18日 20時) (レス) id: 8186d383a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イデア | 作成日時：2020年4月4日 4時
