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コーヒーを買って、しばらく待ってるとバイクのエンジン音が聞こえた。

外に出るとヘルメットを外して、乱れた髪を首を振って整える伍代くん。

…かっこよすぎる。












「ごめんね、わざわざ来てもらっちゃって」

「別に。変な奴に絡まれてねぇ?」

「うん、平気平気!あ、これ、お礼とお詫び」










買っておいた缶コーヒーを渡すと、サンキュ、と言って少し口角を上げてくれた。

よかった、もう怒ってないかも。










「てか伍代くん!その傷!」

「あ?…ああ、ちょっとな」










綺麗な顔に傷が…!!もう難波くん!!!

今度あったらシバいてやろう、ってちょっと意気込んだ所でヘルメットを被せられる。









「え?」

「動くな、髪巻き込むぞ」

「待って、これ伍代くんのじゃないよね」

「…まぁ同じ学校行ってたら乗ることも増えるだろうし」











いつもの手当の礼ってことで、と照れ臭そうにしながら私のサイズに合わせてカチッと締められた。

伍代くんも再びヘルメットを被って、バイクに跨るから私も慌てて後ろに乗った

何だかんだ乗るの初めてかも、どこ掴めばいいんだろ、裾?












「落ちるぞ馬鹿」

「…今日馬鹿って言われすぎてる」

「ちゃんと掴んどけ」

「そんなこと言われたって分かんないもん」

「あー…騒ぐなよ?」












仕方ない、みたいな顔してから、私の手を掴んで自分のお腹にまわす。

こ、これはいわゆるバックハグみたいになってるのですが。











「ご、伍代くん!?」

「落ちたくなきゃこうしてろ」

「この姿勢はちょっと耐えられないのですが…」

「知るか。行くぞ」












エンジンをかけて、ブーンと凄い音がして、伍代くんの声が聞こえにくくなる。

自分の胸の音も聞こえてなきゃいいな、と目を瞑って何とか耐えた。








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はるちよ - めちゃくちゃ面白いので、続き書いてください!!待ってます!! (11月16日 16時) (レス) @page14 id: b6e7a94813 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆっくりでもいいので続き楽しみにしてます! (2023年4月15日 14時) (レス) @page14 id: bffc973e04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まれぴゅま | 作成日時:2023年1月14日 16時

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