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行ってきます!と今日も元気よく家のドアを開けると、目の前には眠そうにあくびをした伍代くんの姿。
あまりにもびっくりして固まった後、とりあえず一旦ドアを閉めて深呼吸した。
「何よ、どうしたの?」
「な、なんでもない!行ってきます!」
ふぅ、と息を吐いてもう1度ドアを開ける。
うん、やっぱり伍代くんだ。
いつものバイクはないみたい。
「ご、伍代くん!おはようございます!」
「何で1回閉めたんだよ」
「びっくりしすぎてつい…でも何で?」
「………一緒に登下校したいって言ったろ」
い、言われてみれば昨日勢い任せでそんなこと口走ったな。
にしても来る?あの伍代くんが?
だりぃ、めんどくせぇ、を気だるそうに言う姿が世界一かっこいい伍代くんが私なんかの為にわざわざお迎えに?
「幸せすぎて飛べそうです」
「あ?」
「やっぱり今日も大好きです!」
「…行くぞ」
隣に並べる幸せを噛み締めなくちゃ。
あと少ししたら周りはヤンキーだらけの戦場になるのだから。
「あ、お前変な女と連絡先交換したろ」
「変な女…?あ、マーヤさんのこと?」
「あー…多分そんな感じ」
「変じゃないよ、綺麗な人だったよ?」
「お前アイツと関わるなよ」
「え!何で!」
「アイツ2年の最上とつるんでるし、いろいろやべぇから」
「えー…せっかく市松で友達出来たと思ったのになぁ…」
市松怖い人ばっかりだったから、あんな綺麗な人が話しかけて嬉しかったのに。
ぶす、とむくれてると伍代くんが片手で私の両頬を潰す。
「俺がいんだからいいだろ」
「………無理」
「あ!?」
「かっこよすぎる…、今のは反則!」
「あーもう訳わかんねぇこと言ってねぇで行くぞ!!」
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はるちよ - めちゃくちゃ面白いので、続き書いてください!!待ってます!! (11月16日 16時) (レス) @page14 id: b6e7a94813 (このIDを非表示/違反報告)
夢(プロフ) - ゆっくりでもいいので続き楽しみにしてます! (2023年4月15日 14時) (レス) @page14 id: bffc973e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まれぴゅま | 作成日時:2023年1月14日 16時