【歌い手】fortunate Valentine【５人コラボ】 (ページ16)

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また来年も１　＠ハルクページ16

「はぁ・・・はぁ・・・」

教室、図工室、音楽室、屋上、思い当るところは全て探した。
だがどこにも彼はいなかった。

「あと１０分・・・！」

下校時間まで残り１０分。
教室に鞄が置いてあったから帰ったということはないだろう。
いくら彼でも鞄を置いて帰ることはまずない。
・・・多分。

「あとはここしか、ないよね・・・。」

普段彼が近寄りもしない場所、生徒会室。
無理矢理友人に生徒会役員に入れられ、人気者の彼が投票で１位にならないわけがなかった。
私が生徒会長(気づいたらやらされてた)、彼が副会長。
書記などは彼を目当てに入った子。
仕事をしたことなんて殆どない。
片手で数えられる。

「いた・・・。」

彼は机に突っぷつして寝ていた。
彼と出会ってから早“２年”、今年で私たちは中学校を卒業する。
二人とも進路が違うため、学校で渡せるのはきっと今日が最後。

「寝てたら意味ないのになぁ・・・。」

鞄には彼には珍しく十数個しかチョコが入っていなかった。

「ん・・・・・A？」