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友達の女の子が、たまたま遊びに来ていた。
それ自体は問題無いけど、遠くから見えたその顔が、鬼の形相で。
そういえば『今日は遊びに行くからダッシュで帰ってきてね』なんて言われてた気がする……
怒ると怖い子だから、背筋が凍りそう。
Aには申し訳ないけど、少し待っててもらって、その後で送り届けてあげよう。
そんな軽い気持ちで、"友達"の女の子の元へ向かった。
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用事を終えて、再びAの傘を手に取ると、泣きそうな顔をしていた。
何をやらかした？一瞬考えたけど、何も思い浮かばない。
紫耀「ごめんね、家に友達が来てて」
「友達？」
君の瞳の奥が冷めきっていて、悟った。
さっきのあれか。
俺が他の女の子とキスをしただけで、そんなに悲しい顔するんだ。
紫耀「あー、彼女じゃなくて。ただの友達なの」
不安そうな君の顔を見て、不思議と安心した。
同時に、少し先の未来を想像して、期待を膨らませた。
だって、目の前の君は、俺に恋してくれる女の子そのものだったから。
感覚で分かる、この子は俺に惚れてるんだって。
初めて見た色っぽい表情に、不謹慎だけどグッと引き込まれた。
今、この子を離しちゃだめだって心が言ってる。
さっきの状況を誤解の無いよう伝えたかったけど、つたない俺の話では上手く伝えられなくて。
その後すぐに、雨の中に向かって走り出した君を見て、胸が痛んだ。
今まで言われた「またね」の中で、一番寂しい「またね」だった。
もう二度と会わないって言われてるみたいだったから。
悔しくて、寂しかった。
だけど、さっき初めて話したばかりのAになんでこんな感情が生まれたのかは分からない。
分かんないけど、それでも君を追わないといけない気がして、雨の中を走った。
足は速い方だけど、走り出すタイミングが遅れたせいか、追いつかない。
俺から逃げるような君の背中は一生懸命で、そんなに俺のことが嫌いなんだと気づいてしまった。
交差点の手前で、俺は追いかけるのを諦めた。
それでも、信号が点滅し始めた歩道に向かう君の背中を呼び止めたくて、咄嗟に言葉が出た。
紫耀「A、待って。俺、多分Aのこと好き」
きっと君に聞こえるくらい、大きな声で叫んだ。
だけど君は振り向くこと無く、遠ざかっていく。
拒絶されたショックが思いの外大きくて、その場で君の背中の残像を眺め続けた。
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ぷぅ∞(プロフ) - sikiさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです(,,> <,,) (2022年11月3日 23時) (
レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)
siki(プロフ) - 好きです。（（真顔））好きです！！！！！！！ (2022年11月3日 8時) (レス) id: 3fe02dba58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷぅ∞ | 作成日時：2021年5月5日 18時
