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私がグッと梅酒ロックを飲んだ後、課長が思いがけないことを言った。
『じゃあ、お前ら付き合えばいいじゃん。需要と供給がピッタリ合ってる』
その瞬間、場の空気が凍った。
さすがに冗談きつい、と思いながら何も言えない私とは対称的に、岸は驚いた様子で、課長の肩を叩く。
岸「課長、何言ってんすか」
場の空気を戻した岸に助けられた私は、先程までの勢いを取り戻し、課長に反論しにかかった。
「本当ですよ！岸とか考えられません」
『お前ら仲良いし、テンポも合ってるし、逆に何が駄目なの』
課長の上から目線的な物の言い方は、前から気になっていたけど、今日という今日は叱りたい気分だ。
岸と付き合う？私も考えたことないけど、岸の方が考えたことないでしょ。
混乱した頭の中で、理由を取り繕う。
「何が駄目って、岸は男というより、弟みたいで」
岸「なんで俺がAの弟なんだよ。それ言うなら、俺が兄貴だろ」
自分が弟にされたことに不服を申し立てた岸だけど、今はそれどうでも良くない？
兄弟みたいな関係っていうのを言いたいだけだし、と少しイラッとしつつ、課長の方に向き直る。
「とにかく、付き合うのは無いです」
そんな私の一言は課長には届かなかったようで、課長は赤ら顔で私に向かってこう言った。
『そんな固くならずにさ、1回やってみて考えればいいじゃない、体の関係から始まる恋もあるっていうしさ』
また、場が一斉に静まった。
これこそ、セクハラ発言では？私は本当に固まってしまった。
課長の横にいた岸が、かろうじて声を出した。
岸「課長！さすがにそれはないっすよ！もう酔いすぎですよ！俺、水持ってきます！」
そう言って、岸は店員さんに水を頼みに行き、課長は何事も無かったように立ち上がり、他の話に混ざていった。
「ありえない」
周りに人が居なくなったところで、私は一人呟いた。
あんなことを言った課長と、その発言内容のどちらに対しても、ありえない、と。
その後岸は、片手に水を持って戻ってきて、課長に手渡した。
そのまま課長の近くに座るかと思いきや、こちらへ移動してきて、すっと空いていた私の横に座った。
岸「さっきの、気にすんなよ」
「ん。大丈夫。ありがと」
岸はああ見えて少し気が使える。そんな所に、ちょっとキュンとしたのは内緒。
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ぷぅ∞(プロフ) - sikiさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです(,,> <,,) (2022年11月3日 23時) (
レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)
siki(プロフ) - 好きです。（（真顔））好きです！！！！！！！ (2022年11月3日 8時) (レス) id: 3fe02dba58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷぅ∞ | 作成日時：2021年5月5日 18時
