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紫耀「それって」
背中越しでの会話も、これ以上は無理がある。
大事な告白の返事は顔を見なきゃ。
重ねていた手をゆっくり外して、君と向き合った。
赤く目を腫らしたAは不覚にも可愛い。
「お付き合いを前提としたお友達からにしましょう」
紫耀「え」
俺の時は一瞬止まった。
やっと、正面切ってAに好きだと言える。
そう思っていたのに、友達から?
全く君の思考回路が分からない。
こういう場面は普通OKでしょ?
頭の上にたくさんはてなマークが浮かぶと、それを察したAが慌てて話を続ける。
「いきなり恋人は無理です」
紫耀「まじで」
「嫌ならいいです」
なぜか強気な君だけど、惚れたのは俺で、君に夢中なのは事実。
だから、受け入れることしかできない。
紫耀「わ、分かった。それでいいです」
「じゃあ、そういうことで」
紫耀「あ、ちょ、連絡先教えて」
立ち去る君を後ろから追いかける。
一筋縄ではいかない君の彼氏になるのは、当分先みたいだけど、一歩前進しただけで、十分。
俺の心は一気に晴れ渡って、今ならあの時の雨も吹き飛ばせそうなくらい。
もう、君の後ろ姿を見なくて済むように、俺頑張るからね。
PS.
紫耀「あ、それともう1個聞いていい?俺のこと好き?」
「なんてこと聞くんですか!」
紫耀「それだけ教えて」
「嫌いだったらこんな面倒な提案しません」
そう言った君の口元が緩んでいて、やっぱり可愛い。
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ぷぅ∞(プロフ) - sikiさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです(,,> <,,) (2022年11月3日 23時) (レス) id: 0b53292451 (このIDを非表示/違反報告)
siki(プロフ) - 好きです。((真顔))好きです!!!!!!! (2022年11月3日 8時) (レス) id: 3fe02dba58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷぅ∞ | 作成日時:2021年5月5日 18時