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学校が終わり、家でテレビの前のソファに座っている。勉強しなきゃ……とは思うんだけど、夜型人間の私は、夕方はまだ力が出ない。
健人に代理で渡した手紙の内容、何だったんだろうとか、余計なことばかりが脳内に浮かんでは消えていく。
ぼんやりしていると、母親に勉強しなさい、と注意されてしまった。
「じゃあ、健人の家で勉強してくる」
なんとなく健人に会いたくなって、健人の家に行くことにした。
健人の家のチャイムを押すと、健人ママが出てきた。
『あら、Aちゃん、どうしたの？』
「こんにちは。健人と勉強しようと思って来たんですけど、健人いますか？」
『いるわよ、ちょっと待っててね』
健人ママが呼びかけて数秒後、ドタドタと階段を降りる足音がした。
健「Aが俺の家来るの久々すぎてビックリしたんだけど。そういうのは連絡してから来てよ」
「いいじゃん、別に」
健「俺は良くないの！Aに会う前に色々準備したいし」
「ふーん」
健「で、どうしたの？」
「一緒に勉強しようと思って」
健「珍しいね、テスト前でもないのに」
「家に居ても集中出来なかったから」
健「そっか。じゃあ先に、俺の部屋上がってて。後で飲み物とか持ってくから」
「ありがと」
健人の部屋に入ると、勉強机の上に開かれている教科書とノートが目に入った。そして、その隣に置いてある可愛らしい封筒も。
気にしないつもりだったのに、気になってしまう。
健「A、アイスティーで良かったよね？」
そこに、飲み物とお菓子を持った健人が入ってきた。
「うん、大丈夫。ありがとう」
健「今、俺の机見てたでしょ」
「どこ勉強してるのかと思って」
健「そっちか」
「そっちか、ってなに」
健「その、俺がもらった手紙の方が気になるかと思って」
実際、気になっている自分が恥ずかしくて、嘘をついた。
「別に、気にしてないよ」
健「そっか。ちなみに、今日その子に告白されたの。付き合ってください、って」
「へ、へぇー」
健人の恋愛感情は聞かないようにしていた。だって、健人はめちゃくちゃモテるから、聞いてもいちいち感情が追いつかないし。
異性として、健人のことが好きってことじゃないけど、ここまで仲が良いと、勝手に独占欲というか、他の人に健人を取られたくない気持ちがあって。
今まで健人にできた彼女全員に嫉妬、しちゃってたし。
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作者名：ぷぅ∞ | 作成日時：2018年8月19日 13時
