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Date with Kento5 ページ8








売店で傘をそれぞれ買い、駅へ向かう。

歩いている途中に疑問が浮かんできた。他人のお家に行く時って手土産とかいる?そもそも日曜日だし、両親いらっしゃるかな?そしたら、挨拶しなきゃだよね?

あれ、意外とお家デートって考えることいっぱいある。


聡「そこは僕達に任せて!この天使の目で、健人くんのお家を透視してきたから!」


天使って透視も出来るんだ……でも、他人のお家覗くのってプライバシーの侵害じゃない?


マリ「天上では全て見えちゃうから、プライバシーなんて概念無いの」


そうなんだ。不思議(笑)


聡「健人くんの両親居なかったから、挨拶とか考えなくて大丈夫!それに雨宿りみたいなものだから、手土産も要らないと思うよ」


ありがとう、心の中で感謝を告げると、天使達は胸を張っていた。

健人くんの家は遊園地から電車で1駅で、駅からも近いところにあった。


健「はい、ここが僕の家。両親はデート中で、家には誰もいないんだ」

「ご両親、仲良いんだね」

健「そう。俺の一番の憧れのカップルだからね。俺たちもそうなれるといいなと思ってるよ」

「そっか」


急にそんなことを言えるの、本当にすごいなと感心しつつ、勝手に頬が赤らむ。

玄関を通り抜けリビングに入ると、奥にボニータちゃんのお家が見えた。


健「ボニータ!1人で留守番して偉いね。寂しかった?」


ボニータちゃんに1番に駆け寄って、猫なで声で話しかける健人くんはいわゆる親バカ。

ボニータちゃんを家から出して、抱っこしている。


健「ボニータに紹介したい人連れてきたの。クラスメイトで仲の良いAちゃん。仲良くしてね?」

「ボニータちゃん、よろしくね」


ボニータちゃんに挨拶して、触ろうとすると、唸り声で威嚇されてしまった。


健「どうしたの、ボニータ。もしかして、Aのことライバル視してるのかな」

「ライバル?」


犬のことはよく分からないので、不思議に思い尋ねると、健人くんはふっと笑った。


健「ううん、なんでもない。次Aが来た時には仲良くするんだよ、ボニータ」


わしゃわしゃとボニータちゃんを撫でる健人くんは、愛しい人を見る眼をしていた。やっぱりボニータちゃんには適わないな、と嫉妬。

もしかして、さっき健人くんが言ってたライバルって恋のライバルってこと?だとすると、相当手強いライバルだ。

負けないからね、と心の中で宣戦布告をした。






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作者名:ぷぅ∞ | 作成日時:2018年7月28日 2時

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