After that ページ17
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「おはよ」
健「おはよう」
今日は運勢でも良いのか、それとも悪いのか、昨日のことで気まずい健人くんに通学路で会ってしまった。
健「今日の英語の課題大変じゃなかった？」
「そうだね」
健「だよね、俺一日で終わると思って昨日の夜に手付けたら、終わん無さすぎて徹夜した」
「お疲れ様だね」
あれ、英語の課題はやったはずだけど、昨日どうやって終わらせたっけ。
昨日の夜の記憶が曖昧で思い出せない。でも、健人くんとのデートはしっかり思い出せる。
なんか変だ。自分の記憶のあやふやさに気持ち悪さを覚えた。
健「そういえばAって一緒に登校してた人いなかった？」
「え、いないよ？」
健「そっか、じゃあ明日から一緒に登校しない？」
「うん、いいよ」
健人くんと毎朝登校するなんて嬉しくて舞い上がりそうになったけど、健人くんのさっきの一言が気になる。
『そういえばAって一緒に登校してた人いなかった？』
いたような気もするし、一人で登校していた気もする。咄嗟にいない、と答えたけど本当にいなかったよね？
朝から感じているモヤモヤが膨らんでいく。
健「ね、次のデートいつにしよっか」
「えっ」
健「なんでそんなに驚くの。昨日約束したじゃん」
「あ、そうだったね」
考え事をしていたせいで言葉が耳に入って来なくて、一瞬理解が出来なかった。
デート、その単語に心が踊る。
健「部活もあるからなー、月末の土日とかどうかな？」
「いいと思う」
健「そしたら土曜日空けておいてね」
「うん」
次の約束が決まったところで学校の正門をくぐる。玄関で靴を履き替えていると、偶然風磨くんが通りかかった。
風「おはよ」
「おはよう」
風「今日髪下ろしてるんだ、可愛いね」
「ん、ありがとう」
靴を履いた私に近づいてきた風磨くんは、ストレートにした髪の毛先を指に絡めて、そう言った。
髪に触れられることも、面と向かって可愛いと言われることにも慣れてなくて、すぐに顔が赤らむ。
そこに健人くんがやって来た。
健「A、行こ」
風「なに、中島と朝一緒に来たの？」
「うん」
健人くんが現れると、風磨くんの機嫌が悪くなった。それを楽しむように健人くんはさらに煽る。
健「明日からも一緒に来るんだもんね」
「そうだね」
風「へぇ、そうなんだ。じゃまたあとでね、A」
そう言った風磨くんは、私の頭にポンと手を置いてその場を去った。
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続く (更新停止中)
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作者名：ぷぅ∞ | 作成日時：2018年7月28日 2時
