Go to school ページ29
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勝「友達できるかな」
「出来るんじゃない？」
勝「出来なかったらお昼一緒に食べてね」
「いいよ」
勝利とたわいもない話をしながら歩く。人目を気にせず勝利と話せるので、一人で通学してたときより、高校までの道のりが楽しくなった。
高校へと近くなるごとに、通学途中の生徒が増えていく。
「勝利は緊張しないの？」
勝「今までもAさんと一緒に来てたし、大丈夫」
そう言う勝利の顔は少し引きつっていた。
「そういえば、親戚なのにさん付けっておかしくない？」
勝「あ、そっか。じゃあよびすてにする」
「うん、それでよろしく」
なぜか、勝利と聡ちゃんはさん付けで、マリちゃんだけちゃん付けで呼ばれる。さすがに、同学年の親戚でさん付けはおかしい。
勝「A」
「なに？」
名前をよびすてで呼ばれただけなのに、ドキッとする。
勝「なんか慣れない。頑張るけど、たまにさん付け出ちゃうかも」
「そのときは何とかするよ」
勝「了解」
勝利との学校生活には数々の試練が待ち受けているのかもしれない、とこのとき思った。
学校の正門をくぐり、玄関までの道を歩いていく。すると、周囲の生徒が勝利をちらっと横目で眺めたり、ガン見していたりする。周りの目が気になる。
「勝利？なんか周りの人、勝利のこと見てるよね？」
勝「んー、俺がかっこいいからじゃない？」
「え」
勝利は冗談を言ったのかと思ったけれど、顔は真剣なままで、本気で言っているのだ、と分かった。つっこみづらい……
5組の教室に入ると、聖ちゃんや衣梨奈が挨拶をしてくれる。
聖「おはよう」
衣「おはよー」
「おはよう」
二人は隣の勝利を見ると、ビックリしていて、こっそり手招きをされた。
勝利は自分の席に座りに行くようで、私は手招きされるままに二人の元へ行った。
聖「誰？あの人」
「親戚で勝利っていうの」
衣「ずっといなかったよね？」
「インフルエンザで休んでて」
聖「そうなんだ」
衣「なんで一緒に登校してきたの？」
「今、うちに住んでて」
聖・衣「えー！」
「声大きい！(笑)」
衣「あんなかっこいい人と一緒に住んでるの？」
「そんなにかっこいいかな？」
聖「かっこいいよ」
「そうなんだ、一緒にいると分からないもんだね」
衣「今度紹介してね」
「分かった(笑)」
衣梨奈の真剣さには笑うしかなかった。
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作者名：ぷぅ∞ | 作成日時：2018年5月5日 11時
