Get along with Kento3 ページ18
・
・
すっかり体調が良くなった私は、2時間目終了のチャイムが鳴るのを待って、教室に戻った。
自分の机の上には、中島くんに運んでもらったままの生物の教科書とノートと筆箱。
中島くんに改めてお礼言わないと。
そう思った直後、前の方から中島くんが歩いてきた。
健「あ、Aさん、来てたんだ。もう大丈夫?」
「うん、大丈夫!教科書も運んでくれてありがとう」
健「いえいえ。体調戻って良かった。それと、休んで提出できなかった課題の代わりにプリントやってこいって、先生が言ってた」
「そうなんだ」
健「ノートの間に挟んでおいたよ」
「ありがとう」
健「じゃあ、そういうことで」
本当に優しい人だな、と中島くんの後ろ姿を眺める。
勝「ノート、確認してみて」
はっ、と後ろを振り返ると勝利がいた。
びっくりさせないでよ。
ノート?今日の授業ではノート書いてないから何もないと思うけど、と思いつつ、プリントの挟んであるページを開いた。
「あっ」
そこには、これからよろしくね!という文字と携帯電話の番号が書かれていた。中島健人、と最後に署名がある。
勝「さすがだよね、健人くん。抜かりない」
後ろで勝利が感心している。
中島くんの連絡先、一生知ることがないと思ってた。嬉しくて、嬉しくて、涙が出そう。
勝「Aさん?泣かないでね?突然泣き出すと変な目で見られるよ」
「泣かないよ」
他の人に聞こえないように、勝利にだけ聞こえるように言った。
昼休みになったら携帯に登録しよう、と一旦そのノートはしまうことにした。
・
・
Interest of Fuma→←Get along with Kento2
66人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぷぅ∞ | 作成日時:2018年5月5日 11時