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悪女の過去 9 ページ24

本当の家族ということが分かった事からしのぶは、私のことを二人だけの時だけだけど”線乃実姉さん”と呼んでくれるようになった。



カナエ姉さんのあの手紙を読んだ日から私は柱になることを決意したのだが

私にはカナエ姉さんのような実力もしのぶのような頭の良さもない。


だから。




人を騙すことに関しては人より飛び出ていた。


高慢さもあった。


そんな私に出来る事。


手柄を奪う事。



しのぶは私が他人の手柄を奪っていても咎めることはなかった。


見て見ぬふりをした。





___________________________________


’早くこの鬼倒しなさいよ!!’


隊士A”手伝ってくださいよ!!そんなこと言ってないで。”

隊士B”3人なら勝てるかもしれない!!”


鬼”美味しそうな童共じゃないか。今すぐ食べてやるよ。”


’じゃあ。頑張ってーー。アタシ、そこら辺で見てるから。’

隊士A、B”ちょっと!!”



近くの木に登り二人が戦うのを眺めていた。

その時、遠くからも鉄を打ち合わせる音が聞こえてきた。


’(誰かいるの?手柄奪いに行かなきゃ)’


そっちに行ってみると見覚えのある黒髪に金の目の少女が鬼と戦っていた。


その少女はかなりの実力者らしく掠り傷一つ負わない。


’(え。。スゴ。この女の手柄を奪えば・・・)’
___________________________________

私の思惑通りその少女の手柄を奪うと柱に昇格できた。


しのぶとも顔を合わせる機会があって嬉しかったのに。


その少女が自分の力(←当たり前)で昇格してきた。


雨柱 鱗滝 A

桃柱 恥邑 線乃実



二人の肩書は同じようで違った。

他人の手柄を横取りして上り詰めた頂点と自分の実力のみで上り詰めた頂点ということだ。



単純に実力のみで上がったほうが好かれる。


偽りの笑みより真実の笑みのほうが綺麗だからだ。




その後





手柄を奪ったことで恨みを買い鬼にされ、こうして今。



あの時の少女に首を斬られた。





何故だか嬉しかった





この世界にたった一つ残っていた悪は消えるのだから。



___________________________________
『これが私の過去よ!!




しのぶ。。。さよなら。。。。。


A。ごめんなさい。手柄・・・・』


A「良いですよ。全然。


さよなら。悪女さん。」


し「線乃実姉さん。ごめんなさい。」

ありがとう→←悪女の過去 8



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作者名:玉葉 | 作成日時:2021年8月25日 18時

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