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――言わないでいたことをすべて話した。
毎日、アースイレブンのメンバーが数人ずつ私のことを忘れていくこと。
それはおそらく月の都の者が意図して遠隔操作しているからであること。
まだ私を覚えている人たち(天馬や信助も含めて)も、次の満月、つまり私が月の都に帰る夜までには必ず私についての情報を忘却するということ。
そして私のことまだ覚えているのは、目の前の彼らと隼人、葵、拓人、井吹、剣城の七人だということ。
『私の予想では――あなた達はたぶん、今夜私のことを忘れてしまうはずよ』
今までだってそうだった。
私についての記憶をなくした人たちはみんな、その日の日中に私と会っている。
ずっと私と顔を合わせている隼人が今でもこうして覚えていてくれているのは奇跡としか言いようがないが、ある意味ではこの人は前世の因縁があるため特別だからだという説明もつく。
……しかし、なんの特別性もない上に今日顔を合わせた彼らは今日のうちに忘却してしまうだろう。
「そうだったんだね。……うん、そうか。ちょっとわかってたよ。なんとなく、このままじゃいられないだろうなーって、思ってたんだ。実はさ、Aが月に帰る夢を見たんだ」
そう言って天馬が手元のジュースに口をつける。
その表情はいつものように無邪気に光り輝いていたようなものではなく、例えるならば、闇なんかではないけれど少し翳った、晴れた日の日陰のような、さわやかだけれど寂しげなものだった。
「夢？」
今まで黙って聞いていた隼人が、グラス越しに天馬を見た。
「うん。月の都から使者がやってきて、Aを連れて行くんだ。だけど、俺はそれが誰なのかわかんなくて、ただ目の前の光景をびっくりしながらも絵画みたいにぼんやりと見つめてたんだ。月に向かっていくあの女の子がまぎれもない俺の仲間だなんて発想も浮かばなかった。夢の中の俺は何も覚えてなかったんだ。……あれは国語の教科書で見た竹取物語の挿絵と同じだった」
驚いた。夢で察知するほどに鋭かったか。
「……Aに渡すものがあるんだ」
ふと夢の想起から帰還した彼がそう言った。
信助、出せる？との彼の言葉に頷いた信助がカバンの中から取り出したもの。
それは、小さめの袋だった。口にはマスキングテープが貼ってある。
「中身、見てみてよ」
そう促されるまま中身を取り出した。
――ころんと出てきたのは、小さな
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名無しの太郎 - 素敵です！オズロック様に堕ちたらどうなってたのか気になります…！！ (2019年12月5日 22時) (
レス) id: d3b3bddaab (このIDを非表示/違反報告)
愛瑠(プロフ) - ルインさん» 返信遅れて申し訳ありません！はい、改めてよろしくお願いしますね！ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 871e7b599c (このIDを非表示/違反報告)
ルイン(プロフ) - こんにちは、【キリサメ】から変えました。【ルイン】です！これからは、この名前で宜しくお願い致します。 (2018年7月8日 13時) (レス) id: a5db77accc (このIDを非表示/違反報告)
愛瑠(プロフ) - 歌紅羅さん» ありがとうございます！しばらく絶望的な更新スピードが続きますが、温かく見守っていただけると嬉しいです。 (2018年7月6日 20時) (レス) id: 871e7b599c (このIDを非表示/違反報告)
歌紅羅(プロフ) - この作品、最高ですね。 これからも頑張ってください。 応援してますよ！ (2018年4月23日 14時) (レス) id: e988874bd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とくにないです(愛瑠) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/baraannzu1/
作成日時：2017年5月7日 16時
