第264話 ページ15
「「「おかえり、A！！」」」
『……え、』
やっとのことでギャラクシーノーツ号の扉をくぐると、破裂音とともにカラフルな紙切れが降り注ぎ、焦がれるほど待ち望んだ声があたたかく私を歓迎した。
未だに状況をちゃんと理解しきれていないが、葵がこっちこっちと強引に私の腕を引っ張り、食堂のテーブルの、俗にいう誕生日席に座らせてにっこりと微笑む。
『ちょっと、これって、どういう……』
壁を見ると、"Aおかえり"というポップな字体のカラフルな文字が貼ってあり、ますます意味が分からない。
テーブルの上には色とりどりのおいしそうな料理が並んでいる。
「無事にまた私たちのところに帰ってきてくれたからパーティーしようって、私が提案したのよ！」
『さくら……』
「よく戻ってきたな、また会えてうれしいよ」
拓人が優しく微笑みながら私の頭をぽんぽんと撫でる。
そしてそれに続いて井吹、天馬、鉄角、葵、さくら、皆帆、etc……
『ちょっと！私の頭で遊ばないで！』
皆帆の手をぺしっと払いのけると、部屋中に笑いがこだました。
そんなあたたかさに目の奥がじんと熱くなる。
「えっ、そ、そんなに嫌だった！？ごめんね、泣かないで……！」
『違うの……』
嫌なわけない。
嬉しいのだ。
『私、今までみんなにひどいことをたくさんしたわ……みんなの好意を次々に無下にして、みんなにひどいこともいっぱい言った。私の過去のすべても、みんな知ってしまった。それなのに、またこんな風にみんなと笑いあえるなんて、私……！』
私もずいぶん丸くなったものだ。
以前なら、こんなに情けなくみんなの前で涙を流すなんて絶対にしなかったのに。
止まらない涙をなんとか止めようと拭い続ける私を、先ほどのようなふざけた雰囲気など一切なしに、天馬が柔らかく撫でる。
「うん。でも大丈夫。だってAは俺たちの大切な仲間なんだ！何があったって、俺たちはAを信じ続けるし、いつまでも仲間だよ。瞬木の前世のことも、Aの過去のことも、そりゃ、びっくりしたさ。……それでも、みんな仲間だってことは変わらないから」
『て、んま……ありがとう。みんな、本当にありがとう』
涙でぐしゃぐしゃの顔を歪ませて、自分ができる精一杯の笑顔をみせると、それに応えてみんなも花が咲いたような笑顔を返してくれた。
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名無しの太郎 - 素敵です！オズロック様に堕ちたらどうなってたのか気になります…！！ (2019年12月5日 22時) (
レス) id: d3b3bddaab (このIDを非表示/違反報告)
愛瑠(プロフ) - ルインさん» 返信遅れて申し訳ありません！はい、改めてよろしくお願いしますね！ (2018年8月28日 19時) (レス) id: 871e7b599c (このIDを非表示/違反報告)
ルイン(プロフ) - こんにちは、【キリサメ】から変えました。【ルイン】です！これからは、この名前で宜しくお願い致します。 (2018年7月8日 13時) (レス) id: a5db77accc (このIDを非表示/違反報告)
愛瑠(プロフ) - 歌紅羅さん» ありがとうございます！しばらく絶望的な更新スピードが続きますが、温かく見守っていただけると嬉しいです。 (2018年7月6日 20時) (レス) id: 871e7b599c (このIDを非表示/違反報告)
歌紅羅(プロフ) - この作品、最高ですね。 これからも頑張ってください。 応援してますよ！ (2018年4月23日 14時) (レス) id: e988874bd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とくにないです(愛瑠) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/baraannzu1/
作成日時：2017年5月7日 16時
