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「おう、悪いサンキューな」
「いえいえ」
ユンギヒョンの頼んでいたらしい仕事を終わらせたAさんは、次は俺の書類に目を通すはず。
一か八か、悩んだけれど。
会社ではいろんな人の目があるから、本当はあんまりこんなやり方はしたくなかったが。
パソコンで別の仕事に集中しつつ、目の前にいるAさんを視界に入れて様子をうかがう。
するとあるページで止まって、そこに俺が貼った付箋に目を通し始めたらしい。
じっくり見て目をパチパチさせたあと、Aさんはそっと俺の方を見る。
パチッと目が合った。
Aさんの表情が可愛くて思わず後頭部を掻きながら照れ笑いするしかなかったのだけど、
内心すごく心臓がバクバクだった。
俺の表情を見たAさんはビックリしながらも表情は笑顔で、その付箋に視線を戻しペンを走らせていた。
「ジョングクくん、訂正した部分があるからもう一回確認してもらっていいかな？」
「わかりました、ありがとうございます」
俺に書類を渡すと、そのまま席を外したAさん。
Aさんから戻ってきた書類の、まず始めに俺が付箋を貼ったページをドキドキしながら開いた。
”週末、ふたりでご飯行きませんか？”
”OK！”
「っしゃ」
思わず小さくガッツポーズをしたところを、斜め前に座るジミニヒョンが不思議そうに見ているのなんか気にならない。
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作者名：SLY | 作成日時：2019年5月23日 13時
