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「ジョングクくん、この天気で行けると思う?」
「…来てくださいっていう連絡ですもんね、」
「鬼だね…」
外部打合せ当日の金曜日。
昨日の夜から逸れるはずの台風がこっちに進路を変えてしまい、朝は晴れていた空の色がだんだん怪しくなり、次第に風が強くなっていた。
急遽入った打合せというだけあって、今日しか合わせられる日がないのだとか。
仕事的な都合もあり、打合せ先がそう遠くない距離というのもあり、今日改めて打合せを予定通り行うと連絡があった。
お昼を社員食堂で済ませ、午後からの会議のため会社を出発した。
「こんな天気じゃ緊張も吹っ飛ぶよ…!」
「それは、よかったですけど…風強っ!」
強風の中に混じる小雨がとてつもなく厄介だ。
傘をさすほどの雨ではないし、この風で傘は危険レベル。
「Aさん大丈夫ですか?」
「うん…!」
いつもならば車で行くのだけど、道路が渋滞しているので今は動いている電車を使って行くことにした。
前回も、そして今日も同じ場所である打合せ先は、電車で二駅ほどで着く。
会議室に入ると既に到着している人もちらほらいて、今日の天気の具合を心配しているような会話が飛び交っている。
それにしても、今日の打合せをいつものメンバーでやるにしては椅子の数が多い気がする。
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作者名:SLY | 作成日時:2019年5月23日 13時