love chase__Yuta.J (ページ22)

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あなたside

ジンくんの腕が回された腰と口付けられた首筋には

まだジンくんの体温が残っているみたい。

家に帰ってきてからの彼は年相応の男の子

っていう感じで、本人は嫌がるかもしれないけど

かわいいなって思ってしまう。

年下のはずなのに私のことを引っ張ってくれる

男らしい一面もあって、どんどん惹かれていく。

彼のことを意識し始めてまだ数日なのに

すっかり彼の言われるままになってしまっている。

8つも年下の男の子にコロッといってられるか！

という変なプライドが邪魔して自分の気持ちを

素直に認めないようにしていたけど

″好き″という気持ちを自分の中に

留めておくことが難しくなってきてしまった…

自分の気持ちを真っ直ぐに伝えてくれるジンくんに

プライドの鎧を着せた嘘をつきたくない。

「ジンくん、できたよ！」

神「いい匂いしてきたなーって思ってた！

おいしそう～、早く食べよ！」

誰かに食べてもらうのが久しぶりですごく緊張

してしまって思うようにフォークを扱えない…

神「ん～！おいしい！」

この一言で安心できて、ようやく食べ始める。

…我ながら上出来だ。

神「おいしかったー！

Aちゃん料理上手！また作ってくれる？」

「一人暮らし長いからね…

機会があったらまた、ね。」

″機会があったら″じゃなくてこれからも

ジンくんのためにご飯つくりたいけど、

やっぱり素直になりきれなくて

″機会があったら″なんて言ってしまうんだ。

神「その機会は俺がつくるよ。」

真剣な表情の彼には

なんだか私の気持ちを見透かされているみたいだ。