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神宮寺side
このBARに来ると彼女の3つ隣が定位置。
この席から眺める彼女の横顔が美しすぎて
ずっと眺めていたいと思うほどだけれど、
眺め続けるわけにもいかず、
ちらちらと横目で眺めるしかないのだ。
″Aちゃん″という名前だけは知っている。
マスターがそう呼んでいたから。
あと、よく合コンに行っているということ。
…俺にしたらいいのに。
いつもそう思うけど、
彼女に話しかけることすらできていない俺には
そんなこと言う権利はないんだ。
″女ってめんどくさい″そのイメージしかないから
女の子とはほとんど関わりを持ってないし
ましてや好きな人なんてできたことがない。
言い寄ってくる女の子はみんな俺の容姿目当てで
″神宮寺勇太の彼女″の肩書きが欲しいだけだから。
いつも彼女の横顔を眺めながら
いつどうやって話しかけようかと考えていて
″こんばんは、おひとりですか？″
と声をかけてみようと試みたことも何度もある。
けど、できないんだ。
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作者名：Yu.K | 作成日時：2019年6月10日 17時
