1小節目 ページ2
「ホソガ、なぁ、なんなんだ、あの可愛い生き物は、、、聞いてない、聞いてないぞ俺は」
「ね、お願いA、気持ちはわからなくないけど気持ち悪いから落ち着いて」
食堂、昼下がり。イ・Aは頭を抱えていた。
向かいの席では同級生のホソクが、本日の定食を頬張りながら、ジト目でAをたしなめている。
フンタン藝術大学。この大学はこの国の中でもトップクラスに優秀な芸術に長けた学生が集まる大学である。この頭を抱えて気持ち悪いといい放たれたAも、一応、難関と言われる実技試験を突破した学生である。だらしなく鼻の下が伸びた顔では、全く説得力は無いが。
「だってみたかホソガ？真っ白だぞ、真っ白。あんな雪みたいに綺麗で白い人、女でも見たことない！」
「お前さ、、、あの人入ってきた時、もやしみてぇって僕に言ったの、覚えてますか？」
「言ったさ。もやしみてぇに白いし細ぇんだもん」
「雪みたいだなんて、随分と綺麗な比喩表現になりましたな。」
「だって、見た？フード被って、真っ赤になっちゃって！もう、なんてかぁいらしんだろうか！もじもじしてるし。俺、胸がシンクンしたね。」
「ま、それは僕も思った。シンクンしたな。」
「なんなら少し、立っ」
「黙れ変態」
手加減なくペットボトルで叩かれて、頭を抑えるAは、痛みを感じつつも、先程の情景を思い出していた。
オケ実習のクラス。今回やるピアノ協奏曲の演奏者が中々現れず、騒ついた教室に現れたのは、真っ白な肌の1人の青年だった。ドアを開き、一斉にリハーサル室にいた生徒達の視線が彼に集まる。
「もやしみてぇ」
あまりの白さに、しかして語彙力の乏しいAは、後ろにいたホソクに思わず呟いた。
「お前、表現力の無さな」
呆れた様に言われ、視線を再び彼に戻せば、もやしの彼はパタパタと、独特の小走りで、席に移動を始めていた。
随分とラフな格好で現れた彼は、怯えるようにフードをかぶり、知り合いと思われる生徒の隣に着席した。
「おい、ユンギ！遅いよ」
フルート専攻の友人の隣に着席したもやし君とは、偶然にも席が近かった。うつむき、もじもじと手を動かす彼の顔は、ピンク色に染まり、小さく薄い唇を噛んでいた。
とくん
え、待って。
Aは思った。
なに、この胸のときめきは。
だって、この人、どう見ても男。
頭の中に、軽快なファンファーレ。
これは警告、それとも祝福？
どっちにしろ高らかに。
Aの脳内に響きわたった。
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ささづか(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新遅いですが、暖かく見守って下さいませ！ (2019年9月24日 16時) (
レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 凄い好きです！！頑張ってください！！ (2019年9月22日 11時) (レス) id: da52e12bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ささづか(プロフ) - Min Haniさん» わ！ありがとうございます！そうです！あのユンギさんが可愛すぎて見切り発車で始めました。亀更新ですが、気長にお待ち頂ければ幸いです^_^ (2019年7月9日 19時) (レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Min Hani(プロフ) - わー！BTS Worldのユンギですね！可愛い！続きを楽しみにしておりますヽ(´▽｀)/ (2019年7月9日 15時) (レス) id: 8dfdec943d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささづか | 作成日時：2019年6月28日 13時
