14小節目 ページ16
「ラプソディー・イン・ブルーですか？」
「はい、バーで演奏するし、ガチガチのクラシックよりはいいかなって。どう、ですかね」
放課後、ユンギと待ち合わせをして、バイト先に向かう道すがら、二人でステージに立つことを提案すると、ユンギはホッとした様な顔をして、是非、と即答した。やはり一人でステージに立つことに、余程不安を感じていたらしい。嬉しそうに微笑まれて、Aはだらしなく鼻の下を伸ばした。
午後の授業もそっちのけで考え、Aが思いついた曲は、アメリカの作曲家、ガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーだった。
クラリネットのソロから始まるこの曲は、クラリネット吹きであれば一度は吹いてみたい曲。オーケストラとピアノの曲だが、クラリネットとピアノだけの編成もよく演奏されていて、どちらも見せ場があって、クラブで演奏するには丁度良いJazyな曲。
「実は、いつか吹いてみたいなぁって思ってた曲なんですよね。中々、メインで吹いたことがなくて」
と、Aが照れ臭そうにいう。中学、高校時代も、Aには実はこの曲を吹く機会はあったのだが、Aがメインを張る事はなかった。やれ年功序列だなんだと、ふざけて練習で吹く事はあれど、ステージの上では、別パートを担当していたからだ。
ユンギはそんなAを、じっとしばらく見つめていたが、
「自分もいつかと、思ってた曲です。嬉しいな」
にこりと小さな白い歯を出して笑った。
吹きたかった曲が吹ける喜びと、ユンギと音楽が出来るという興奮が、綯い交ぜになって。
「練習しましょう！いつがいいですか！？」
まだ手元に楽譜もないのに、思わずAがそう言うと、クスクスとユンギが笑う。
「え、どうしました？」
「いや、子供みたいだなぁ、って。」
「あぁ、、、よく言われます」
「あ、悪い意味とかじゃなくて、いいなって」
そう言うと、少し足元に視線を落とし、
何事か考えたのち再び顔をあげて
「俺の家、ピアノあって、一応防音なんで、もし、練習場所無ければ、、、。」
と、少し遠慮がちに話す。
「ヒョンの、お家」
「あ、そんな広くないですけど」
「いいえ！行かせて下さい！」
思いの他、大きい声がでて、Aは内心焦ってしまう。
なんで自分は、こんなに、男性の家に行く事に、ドギマギしているのか。後輩のテヒョンや、友達のホソクの家に行くことなんて、こんな緊張しないのに。
「じゃあ、それで」
そう言ってユンギはふわりと笑った。
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ささづか(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新遅いですが、暖かく見守って下さいませ！ (2019年9月24日 16時) (
レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 凄い好きです！！頑張ってください！！ (2019年9月22日 11時) (レス) id: da52e12bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ささづか(プロフ) - Min Haniさん» わ！ありがとうございます！そうです！あのユンギさんが可愛すぎて見切り発車で始めました。亀更新ですが、気長にお待ち頂ければ幸いです^_^ (2019年7月9日 19時) (レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Min Hani(プロフ) - わー！BTS Worldのユンギですね！可愛い！続きを楽しみにしておりますヽ(´▽｀)/ (2019年7月9日 15時) (レス) id: 8dfdec943d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささづか | 作成日時：2019年6月28日 13時
