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143章、黒い花火 ページ46

「黒閃…」

彼女の手から出た黒い花火は…壊相の肩を
簡単に吹き飛ばす。

顔を歪める壊相

あぁ…弟よ…死ぬな弟よ…

彼女はつくづく自身の最低さに嫌気が刺した
元の力を使えばいい…だが、しないのは、
彼等2人が物語の大切な鍵であるからだ。
彼女は知っている。
これから先の運命を

「あ゛っ兄者ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

釘崎の後ろをそう血塗が最後にとった瞬間
釘崎は冷たげな瞳を向けこう言った。

「まだ…こっちは、みせて無かったわね…簪…」

ぐしゃりと倒れたその身体に
釘崎はさらにこう続ける。

「心配しなくてもすぐに兄貴も送ってやるわ」

血塗の亡骸に壊
相から溢れたのは慈愛に満ちた涙だった。

それを見て、悠里は顔をただ歪める
釘崎も肉体の消えないそれに思わず
手を止めていた。
彼等は受肉体……肉体がある。
止まった2人に
壊相はすぐその場から逃げ出した。
通った人間のトラックに乗り
その人間を人質にする。

「ブレーキを踏めばコイツもオマエも殺す」

悠里は走る前に釘崎を見た。

「野薔薇ちゃん…その子の身体よろしく」

彼女は走る。
彼女は選択しなければならない
命を奪った代償を支払わなければならない

私は何も変わらない変えれない…あの少年は知らず苦しい思いを後でしたのだろう。
知ってるからわかる。
彼の涙の訳も全部
だから尚更辛かった……殺す選択は簡単だ
生かす選択の方がいつも酷く難しい

あなたは不甲斐ない兄じゃないよ…
優しい呪霊さん…
弟くんもお兄さん思いの優しい呪霊だ。

「追うな!」

壊相の言葉とは裏腹に
彼女は悲しげに笑うと
釘崎の名を呼んだ。

「野薔薇ちゃん…よろしくね」

「急かすな!共鳴り!」

釘崎の元にはちぎれた壊相の腕があり、
彼女の声と共に腕に釘をうちつけた。
壊相はあまりの苦しみにトラックから落ちてしまう。
壊疽は彼女を見ていた。
彼女は涙を流したその彼に震えた
拳を入れトドメを指す。

「…」
彼女は自分の手を見つめ、
壊疽の側に血塗の体をのせた。

「痛みを与えてごめんなさい」

144章、咎人と共犯→←142章、呪われるのは私でいい



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作品ジャンル:アニメ
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雨霧(プロフ) - ミツさん» あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします♡ (1月6日 20時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - 明けまして、おめでとうございます!今年もよろしくお願いします!今年の更新、ありがとう・:*+.\(( °ω° ))/.:+伏黒がとうとう、ヒロインちゃんのこと意識して良かった(^o^)五条先生もヒロインちゃんLOVEなので、これからが楽しみ(⌒▽⌒)更新、楽しみに待ってます! (1月6日 20時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» ありがとうござます!今まとめてあげるために書いてますのでお待ちを!! (1月4日 20時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続きの更新頑張って下さいね😆応援しています。 (1月4日 9時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - うさぎさん» なんと?!ありがとうございます( ´◔‸◔`) (12月16日 9時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年11月25日 12時

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