祀り姫は宿儺の器に成り代わる参【呪術廻戦】

100章、思惑 ページ3

東京校が挙って作戦会議をする中
京都校側では
楽巌寺が生徒を呼び出し何やら不穏な動きを見せていた。

｢宿儺の器は虎杖悠里は殺せ｣

｢アレは人ではない故に全て不問事故として処理する。｣

楽巌寺の言葉に真衣がこう返す。

｢殺すも何も彼女…死なないからここにいるんですよね？｣

だが、虎杖悠里は自身で死んだと楽巌寺は応えた。
そんな中で加茂は真剣な目で彼らに言った。

｢敵対した術師は呪いに転じることを防ぐために呪力で殺さなきゃ行けない。｣

加茂の言葉は楽巌寺の望むものであり、
肉体主導権が虎杖悠里にあるからこそ宿儺を出されなければ勝てるという話だった。
だが、まだ彼等は知らないのだ。
彼女に手を出す事への本当の恐ろしさを
そんな話を繰り広げる中で
東堂だけが、くだらんと扉を壊し出ってしまう。
｢謀略、策略勝手にやれよ但し次俺に指図してみろ殺すぞ！｣

東堂の発言にシラケる京都校側だが、
すぐに悠里を殺すための動きの話を始める。
トドメを刺すのは誰かだ。
ただし、結局京都校全員で彼女を殺そうと動き出す。
そんな話がされていることなど東京校達は知らないだろう。
だが、意中の少女は普通の器でないのだ。
だから、京都校が自身を殺す為の話をしてるなど容易にわかっていた。
だから、彼女は誰にも気づかれないくらいの小さな声で
こう言った。

｢殺すのは…まだやめて欲しいなあ…まだその時じゃないからね?さて、どう対応するかなあ｣

一方京都校の暗躍がされる中で五条は歌姫を呼び出しある話を始めていた。
それは、学校側に呪霊と繋がるものがいるという話だ。
歌姫にしたのは、京都側の調査をお願いするためである。

｢私が内通者だったらどうするの？｣

｢ないない、歌姫弱いし、そんな度胸もないでしょ？｣

五条の煽りに歌姫はそのまま飲んでいた湯呑みを彼に投げつける。
だが、術式でそれは割れるだけだった。

｢怖…ヒスはモテないよヒスは…｣

｢私の方が！先輩なんだよ！｣

内通者は一体誰か…そして、彼等はこの時もう1つの暗躍に気づいていなかった。
呪達が宿儺の指とその他特級呪物を狙っていた事に…

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