祀り姫は宿儺の器に成り代わる参【呪術廻戦】

108章、女に求められるもの ページ11

彼女は冥冥呪術高専を拠点としている1級呪術師の1人カラスの視覚を共有していたのはまさに彼女だった。
冥冥は悠里の方も視覚共有をしているはずなのだが、彼女と東堂の戦いはただの殴る蹴るの攻防しか映らない挙句何故だか乱れている。
何かないよう各生徒を監視するべく冥冥を呼び映像を全員で見ているのだろう。

｢僕もそー思ってるんだけどさ……禪院家が邪魔してるくさいんだよね｣

五条の言葉に冥冥は言った。

｢ふふふ、金以外のしがらみは理解できないなあ｣

｢相変わらずの守銭奴ね｣

｢それよりさ?さっきから悠里周りの映像よく切れるね？｣

｢動物は気まぐれだからね視覚を共有するのは疲れるし……｣

｢えー本当かなぁ？ぶっちゃけ冥さんってどっち側？｣

五条はそう探るように冥冥に聞くが、冥冥も応えはしなかった。
｢どっち？私は金の味方だよ？｣

恐らく楽巌寺が冥冥にお金を渡し行っているのだろう。だが、誰一人彼女の事をわかっていない。あの子は天禮姫だ……そう簡単にやられるような存在じゃない。
そんな事を五条考えていれば、
呪霊が祓われる祓ったのはパンダであり、呪霊にはそれぞれ呪符をつけており倒されるとその呪符がチームの色に変わり燃やされる仕組みになっているため、今のところ東京校の方が優勢に見えた。

西宮ＶＳ釘崎はあまりの西宮の繰り出す風と呪力量に
防ぐ事で精一杯である。

すると、西宮が乗ってるホウキで釘崎の顔を殴った。
釘崎はすぐに西宮を睨みつける。

｢よくも……私の御尊顔を｣

｢顔の傷も男なら勲章……女なら欠点だもんね｣

｢あ゛?｣

｢呪術師が実力主義だと思ってない？｣

｢実際そうだろ？｣

｢それは男だけ｣

首を傾げた釘崎に西宮は木に乗りこう続ける。

｢女はね？実力があってもカワいくなければナメられる｣

｢当然カワいくても実力がなければナメられる｣

｢女の呪術師が求められるのは実力じゃないの完璧なの……そして真依ちゃんはそれ以上の理不尽と戦ってるの｣

西宮の言葉に釘崎はイライラがつのるばかりだった。


｢テメェがめんどくさいのはよくわかったよ｣

釘崎の戦いに慣れたような動きに西宮は驚きながら、
言葉の縛りが出来る狗巻をかなり警戒していた。
いなくても厄介……狗巻くん……
どこから呪言が来るか分からない状況なのだ
警戒するのは当然である。

でも、釘崎はそんな事考えること無く
西宮を追いながら釘を木に打ち続けた。

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