祀り姫は宿儺の器に成り代わる参【呪術廻戦】

98章、目立たぬように ページ1

｢宿儺の器?!｣

楽巌寺の反応に気づき五条は楽しげにそちらを見る。

｢楽巌寺学長！いやー！良かった良かったびっくりして死んじゃったらどうしょうかと！｣

｢くくっ……心配しましたよ？｣

｢糞餓鬼が！｣

2人の会話など知らず彼女はこれからやる
京都姉妹校交流会を楽しげに待っていた。
京都姉妹校交流会は2日間にわけ
どちらの高校が強いかを競うお祭りらしい。
最初の開始は正午から
去年は東京校が現2年乙骨憂太の参戦により圧勝だったらしい。
が、現在海外出張が決まり不在、さらに
3年生は謹慎処分中につき参加出来ないため
人数合わせとして1年を加え戦う事になった。
1日目は団体戦チキチキ呪霊討伐孟レース
指定された区画に放たれた二級呪霊を先に払ったチームを勝利とするもの……なお区画内には
三級以下の呪霊も複数放たれており、
日没までに勝敗がつかない場合、討伐数が多い方に軍配があがる。それ以外は
特にルールはない。
ただし、相手を殺したり、再起不能の怪我は当然の事ながらご法度だ。

夜蛾学長はそう五条を締めながらに
生徒達に説明する。
彼女は実にシンプルな内容だとそれを聞き
思いながら、
先程、京都校への威嚇も兼ねて少し漏らしていた呪力を抑えた。

彼女は五条より、あまり目立たなくていいと指示は受けている。
理由は彼女の力が強すぎる故だ。
ただし、ピンチや仲間の死、自身の命が狙われた場合は少し力づくで返してもいいと言われている。
彼女は少年から聞いた話を思い出しながら、
東京校のミーテングに参加する事にした。

｢さあ…楽しまないとね?｣

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