検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:110,529 hit

92章、七三呪術師と最強の男 ページ45

倒れた彼女をベッドに横にならせ
家入に預けた七海は、真人を追ったが
逃げられた後であり、
悠里の様子を見ようと帰ると
五条と鉢合わせた。

「七海…悠里は?」

「原因不明の高熱で寝込んでます…」

「原因不明?」

「家入さんによると、呪術の使いすぎによるものだろうと仰ってましたが、彼女が特殊すぎるようでよく分からないらしいです」

「まあ、呪力が回復すれば治るらしいですが」

「五条さん…あの人は一体なんですか?」

七海の問に、五条は言った。

「何って宿儺の器だよ」

「はぐらかさないでください……」

五条は七海の真剣な目にそっと目隠しに触れた。

「七海…おまえに嘘はつけないな……
あの子はね、本当は器じゃないんだ……」


「器じゃない?」

「宿儺には、やられたよ…おかげで僕も気づくのが遅くなっちゃってね?」

「七海も聞いた事あるだろ?天禮姫の話」

天禮姫…その名に七海は目を見開いた。
だとすれば、上層部はとんでもないものに手を出していたことになる。

「!?…上層部にその事は…」

「言ってないよ…じゃなきゃ、あの子はとっくにいいように使われて死んでるからね…」

五条の言葉に七海の拳に力が入る。

「あの人は……」

「あの子いい子だろ?」

「そうですね…」

「思い出したか?灰原の事」

灰原とは七海と同級生で
彼と同じ任務先で若くして命を落とした大切な友達だった。確かに重ねる部分はたくさんある。だが、七海は手に彼女を抱いた時
あまりに弱々しい姿に驚いたのだ。

苦手だと思った。天才的力を持ち
子供ぽくない子供
なのに、時折泣きそうな顔でこちらを見てくるんだ。
力があればなんでも出来るはずだろうに
あえて……力を無いように振る舞う。
苦手だった。
軽薄な態度をするかと思えば、そんな事も無い。わかったかのように簡単に助けを与える
自分は二の次なその姿も
苦手だった。
でも、違った。
あの子は我々が助けてあげなければならない人だ。
あの弱々しい背中にどれだけのものを
抱えてるのだろう?……

気づいたら、色んな話をしてしまっていたり
助けられた。

「灰原とあの人は違いますよ……」

「五条さん……あの人をどうするつもりなんですか?」

七海の問に
五条は何かを察すると深い溜息を吐いた。

「はあ…悠里は本当に魅力的で困るよ
誰に言ってんだよ……護るよ何がなんでも」

彼の力強い言葉に七海は少し安心した。

「なら大丈夫です」

93章、彼女の抱えるもの→←91章、触れてはならぬもの



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (206 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
388人がお気に入り
設定タグ:成り代わり , 呪術廻戦 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雨霧(プロフ) - ミツさん» 素敵なコメントありがとうございますじゃんじゃん頑張りますのでお楽しみに( *˙ω˙*)و グッ! (10月23日 16時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - ありがとう!!沢山の更新があって、私は嬉しさと涙でいっぱいでっす( ; ; )七海さん、かっこいいでっす(≧∇≦)順平、真人も出てきたので、物語が面白くなります(^^)雨霧様のオリジナルは素晴らしいので何度も読み返してしまいます(^^)いつも楽しみに待ってます! (10月23日 14時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» わあ!!嬉しい頑張ります (10月20日 11時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 雨霧さん、初めまして、続き頑張って下さい😆応援しています。 (10月20日 10時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます😭頑張ります (10月11日 8時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雨霧 | 作成日時:2023年10月11日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。