90章、領域展開 ページ43
真人もそれに対抗しようとするが逃げ道ははない。彼女の強さと七海の強さに真人の脳内では強い死のインスピレーションが浮かんだ。
その瞬間彼は確信する。
今ならできるよね?
そして、彼女に笑いかけ、
彼女の体を強く飛ばすと彼は言った。
「っ?!」
「領域展開…」
その領域は七海を殺すためのものであった。
自閉円鈍裏
無数の手と暗闇に包まれたその領域に
入ると
七海は死を感じ始める。
「っくそ」
「今はただ君に感謝を…」
彼女は飛ばされ痛みを感じる体を引きづりながら
領域を外側から壊そうとするがビクともしない。
大丈夫…あの子の話では七海さんは死なない
死期も見えなかった。
彼女の手は何処か震えているようだった。
領域内に入れば文字通り術者の掌の上、
呪術師はクソだ
他人のために命を投げ出す覚悟を時に仲間に強要しなければならない。
だから…辞めた…とういうより逃げた。
やり甲斐や生きがいとは無縁で3.40まで稼いであとは物価の安い国でフラフラと人生を謳歌する。
高専を出て4年常に金の事ばかり考えていた。
だが、ある日、行きつけのパン屋にいる女性についている呪いを久しぶりに呪術で祓った
ありがとうと言われたその瞬間に
自分の中で何かが違ったんだ。
『 七海さんは優しいですよね?』
彼女の言葉が頭をよぎる。
『 それが七海さんが呪術師に戻った理由ですか?』
あの時は濁したが…きっとそれが戻った理由だ。
「必要ありません…それは、もう大勢の方に頂きました。」
笑い七海が真人に向き直ると、
真人は七海を領域内で攻撃しようとした。
終わりに思えたその時、
外にいた彼女が真人の領域にそっと触れる。
「七海さんはたくさんの人を救える優しい人だ。だから、私はあなたを助けたい……」
ビキッと音が入り
真人の領域に亀裂がはいしった。
驚く2人とは裏腹に
彼女の中に住む呪いの王は実に楽しげだった。
「いいぞ!……ケヒヒッ!」
領域に入った彼女が纏う雰囲気は
真人と七海が今まで感じたことがない呪力とは違う何かであり、
2人はただ見ることしか出来なかった。
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雨霧(プロフ) - ミツさん» 素敵なコメントありがとうございますじゃんじゃん頑張りますのでお楽しみに( *˙ω˙*)و グッ! (10月23日 16時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - ありがとう!!沢山の更新があって、私は嬉しさと涙でいっぱいでっす( ; ; )七海さん、かっこいいでっす(≧∇≦)順平、真人も出てきたので、物語が面白くなります(^^)雨霧様のオリジナルは素晴らしいので何度も読み返してしまいます(^^)いつも楽しみに待ってます! (10月23日 14時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» わあ!!嬉しい頑張ります (10月20日 11時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 雨霧さん、初めまして、続き頑張って下さい😆応援しています。 (10月20日 10時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます😭頑張ります (10月11日 8時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年10月11日 5時