83章、彼女の術式 ページ36
吉野の言葉を聞き
澱月の技を避けながら
彼女は吉野との距離をつめる。
そして、そっと肩に触れた。
驚き澱月の中に入るが吉野の中で酷く違和感を感じる
なんだ?澱月の力が弱まっている?
「何をした?」
「さあ?なんだろうね…
ただ、君が言いたいことも考えてる事もわかるよお母さん重症なんだよね」
彼女は応える事はなくただ苦しげに吉野に質問した。
「ねえ?なんでお母さんの所行かないの?簡単に捨てちゃうの?」
「捨ててない!!」
「あの子を殺したって、君のお母さんは目覚めないのに?」
「えっ?」
吉野の瞳が揺れる中、彼女は窓を見ながらこう続ける。
「どうせ忘れてしまうから、少し私の力を教えてあげよう」
「忘れる?!何言ってるんだ!!」
「君は命の価値だとか感情はまやかしだと思いたいんだろう。でも、それは代謝とかそんな簡単じゃない…人は思う事ができるから強いし、弱いんだよ」
「ただ、それは幸せな人が周りにいるから
幸せに思える場所があるから守りたい
助けたいものがいるからできる事なの」
気づけば、彼女は吉野のすぐ目の前に来ていた。
優しく吉野の頬を包み彼女は泣きそうな顔を向けている。
「っ…でも、目覚める可能性やその人がいるのにあなたはそれを今捨てようとしている。」
「私は、君のお母さんを助けたかった
でも、私はこの世界をよく知ってるから
それは出来ないから…っ」
「あなたのお母さんに代償を支払ってもらったの」
「虎杖さんっ何言って」
「私の術式天はね?私の呪力の使い道が7つ存在するの」
「ひとつは神隠(しんいん)
相手の技、思考存在を外的から消したり、
相手の思いの通りの世界に迷い込ます
術式、もちろん自分の呪力も消す事もできる神隠しのようなもの」
「ちなみに今君にしている事ここは私が君の思いで作った空間だと思えばいい」
「君は学校に行きたかったんだね」
「っ?!」
「映画を一緒に見るお友達もいたんだね」
彼女の瞳からはその瞬間綺麗な涙が流れ落ちる。
「なのに、なんでお母さんやその友達との未来を消そうとしているの?っ」
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雨霧(プロフ) - ミツさん» 素敵なコメントありがとうございますじゃんじゃん頑張りますのでお楽しみに( *˙ω˙*)و グッ! (10月23日 16時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - ありがとう!!沢山の更新があって、私は嬉しさと涙でいっぱいでっす( ; ; )七海さん、かっこいいでっす(≧∇≦)順平、真人も出てきたので、物語が面白くなります(^^)雨霧様のオリジナルは素晴らしいので何度も読み返してしまいます(^^)いつも楽しみに待ってます! (10月23日 14時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» わあ!!嬉しい頑張ります (10月20日 11時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 雨霧さん、初めまして、続き頑張って下さい😆応援しています。 (10月20日 10時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます😭頑張ります (10月11日 8時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年10月11日 5時