81章、朧雲 ページ34
「引っ込んでろよ呪術師」
威圧的な態度の吉野は自身がだした海月の式神澱月の触手で目的にしていた人物を絡めながら彼は、そういった。その人物の名は伊藤
彼は吉野が学校に行かなくなった理由を作ったいじめの主犯格だった。
さらに、真人から聞いたのだ。誰かが母と自身を呪ったのだとだから、彼は事を起こした。
この男が自身達を呪ったのなら殺さねばと思ったからだ。
なのに、邪魔するように入ってきた目の前の1人の少女吉野は怒りで頭がいっぱいになっていた。力も与えられ、やってやろうと思っていたのに邪魔されそうだからだ。
だが、吉野が彼女に式神を向けた瞬間。
彼女は音もなくすぐそばに立っていた。
吉野はあまりの早い動き?に
驚きすぐ式神の毒で侵していた伊藤を手放してしまう。すると、彼はすぐさま彼女に命乞いをする。が、しかし、彼女は笑いながら伊藤の元へしゃがみこんだ。
吉野の顔はその姿にかおを歪める。
「引っ込めって言ってんだろ…お前には関係ないだろ!!なんで止める!!」
彼の叫びに
彼女の雰囲気は一瞬で凍りついた。
「本当に分からないの?」
「なんだよ!!何しに来たんだよ!!呪術師
その男を僕は殺さなきゃいけないんだ。」
彼の憎悪の瞳、
怯える伊藤の瞳も見て、
彼女はただ冷たげにこう言った。
「君…相当最低な事をしたんだろうね?
でも、君は謝ったし、これからそれを
しないと誓えるかい?」
「で、できます!?だから、早くあいつを」
が伊藤はまっさきに吉野を指さした。
彼女は彼の姿に優しく笑うと
彼の額にそっと触れた。
「君をさ殺すとさ…私は彼を殺さなきゃ行けなくなるんだよね?」
「でも大人達はまだその時じゃないって
私を止めたから」
「私はね、あなたの事見殺しにした所で痛くも痒くもないよ…だけど止められてるからね?」
「だから、助けてあげる傷も無くしてあげる…だけど君の中の痛みはとらない」
…
「君の後ろでたくさんの子や動物が泣いて君を睨んでいるからね?」
彼女の言葉に吉野が目を見開く
それと同時に真人の言葉が頭をよぎった
『姫は特別だからきっと君を助けてくれるよ』
その言葉に少しの期待とちょっぴり羨ましさを感じたんだ。恵まれた環境で育ち
優しい場所にでもいたのだろう。
たくさんの者に愛されている彼女に分かるわけないんだ!
でも今ならこの子に思いを伝えられるだろうか
迷わず僕を止めに来てくれた彼女に
吉野は拳を握り口を開こうとすると、
彼女が吉野の方を振り返った。
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雨霧(プロフ) - ミツさん» 素敵なコメントありがとうございますじゃんじゃん頑張りますのでお楽しみに( *˙ω˙*)و グッ! (10月23日 16時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - ありがとう!!沢山の更新があって、私は嬉しさと涙でいっぱいでっす( ; ; )七海さん、かっこいいでっす(≧∇≦)順平、真人も出てきたので、物語が面白くなります(^^)雨霧様のオリジナルは素晴らしいので何度も読み返してしまいます(^^)いつも楽しみに待ってます! (10月23日 14時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» わあ!!嬉しい頑張ります (10月20日 11時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 雨霧さん、初めまして、続き頑張って下さい😆応援しています。 (10月20日 10時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます😭頑張ります (10月11日 8時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年10月11日 5時