76章、彼女は命の賽を投げた ページ29
彼女が帰った吉野宅
吉野の母親が目を覚ますと、綺麗に片付けがされており
そんな彼女の前には、不気味な指が1つテーブルにおかれていた。里桜高校の事件後、吉野順平の自宅にて
実母吉野凪が重症を負って寝室に横たわっているのが発見された。
その隣には剥き出し宿儺の指
副左腕小指も見つかっており、宿儺の指に寄せられた呪霊に襲われたとみられた。
本来であれば、出血量共に死んでもおかしくない状態であったが……何故か吉野凪は助かった。
「君の仕業ですか?」
唐突な質問だった。
七海の問いに彼女はわからないよう首を傾げる。
「仕業とは?」
「応えないならいいです」
「知っての通り敵は改造された人間を使う」
「どうしようもない人間はいますこの仕事についている以上いつかあなたも人を殺める時がくる…ただ、それは今じゃない」
「だから、子供のあなたを連れていく訳にはいきません」
七海のその言葉に彼女はただ眉を下げ笑った。
「七海さんも……本当に優しいですね、
深くは聞いてこないあたり…本当に…」
彼女の力に気づいたであろう彼は
彼女の力には触れてはいけないと本脳的に感じていたのかもしれない。
目の前の少女は彼の知らない事をおそらくたくさん抱えている。
だからこそ、彼は彼女を任務に連れて行ってはいけないと判断したのだ。
「貴方は吉野順平の監視をお願いします」
七海の頼みに彼女は何も言わず返事を返す。
「はい」
だが、彼女はこれから起こる全てをその頭に刻んでいる
。ただ違うのは、今回は彼女が死ぬはずの者を助けている事だ。七海の問はおそらくそれについてだったのだろう。
だが、彼女は口にしないしてはいけない
これから来る未来の為にだから平気で嘘をつく。
「命を選択する事をしてはいけないとか言って」
「しちゃったあたり私はやっぱり馬鹿だよね」
彼女がそう足を進めると彼女の頬の口が嫌に笑った。
「ケヒヒッ理は侵さないんじゃ無かったのかあ?」
「そうなんだけどね…なんでだろうね?」
「まあ、今回はちょっとだけ世界に反感したくなっただけだよ……」
「ケヒヒッ…前にも言っただろ?今更…誰かを救おうとした所でお前は何も変わらんぞと……ケヒヒ…」
「ハイハイ、宿儺くんは本当に意地悪だよね
変わらないのなんてとっくに知ってるよ」
「ケヒヒッお前がした選択がこの先どうなるか実に見ものだなあ…ケヒヒッ」
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雨霧(プロフ) - ミツさん» 素敵なコメントありがとうございますじゃんじゃん頑張りますのでお楽しみに( *˙ω˙*)و グッ! (10月23日 16時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - ありがとう!!沢山の更新があって、私は嬉しさと涙でいっぱいでっす( ; ; )七海さん、かっこいいでっす(≧∇≦)順平、真人も出てきたので、物語が面白くなります(^^)雨霧様のオリジナルは素晴らしいので何度も読み返してしまいます(^^)いつも楽しみに待ってます! (10月23日 14時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» わあ!!嬉しい頑張ります (10月20日 11時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 雨霧さん、初めまして、続き頑張って下さい😆応援しています。 (10月20日 10時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます😭頑張ります (10月11日 8時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年10月11日 5時