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75章、命の選択を ページ28

「人を……殺したことある?」
吉野の問に彼女の雰囲気は少し変わった。

「あるって言ったらどうするの?」

「いや……悪い人と戦う時とかどうしてるのかなあって……」

「吉野くんの質問の糸はわからないけど……
人を殺すという事は」

「その人の周りの人の命も背負わなければならない」

「え?」

「吉野くんがお母さんを大切なように
君や私が殺そうとした人にも必ず
その人を思う人が1人はいる」

「どんなに悪い人でも……
我々が命の価値を決めつけていい訳じゃない」

「命の価値やその存在のいるいらないの選択を私達がしていいわけじゃない」

「でも、それは誰も教えてくれないでしょ?
だから憎くても、辛くても……人を殺すという選択肢を自分の中にかしてはならない」


「誰かの命の価値なんて自分の命の価値なんて
誰も普段から考えていないし、つけていない」

「わからないものを手にかけるほど人は馬鹿じゃないんだよ」

「だから、人は法を作り、人は善悪をつけ考えるんだと思う」

「もし、その選択を
私達が迫られることがあるとするなら、それ相応の覚悟を持つべきだ。」

「命を奪うという事も、誰かを呪うことも
人を呪わば穴二つって言葉があるでしょ?」

「目には目を歯には歯をとかもあるでしょ?」

「あれが存在するのは
全てその身に覚悟があるか無いかだからね」


「人の命を奪っておいて、
何を背負うのか何が負担となるか知らないのに」

「自分だけ平然と幸せなんかになれるわけないからね?」

「私達はそれをするならそれなりの対価を払わないければいけないんだよ」

「たとえそれが、大切な人の命だったとしても、
奪えばはらわなければならない」

私はあの少年のように優しくない……
誰かの命を簡単に天秤にかけるし、幾万の人を手にかけた。だから、わかる背負うという重さも感覚も全てこの身で覚えてる。
そこまで話すと彼女は笑った。

「吉野くんは間違った選択をしないでね?」

その笑みはどこまでも悲しく辛そうに
吉野の目には焼き付いた。彼女はその後迎えがきたとすぐに帰ってしまった。
帰りの車で彼女は思う。

本当に私は最低だこれから起こる……事件とさっきの彼の命を天秤にかけようとしている。
でも少しだけ敵さんの思惑にのるのも癪だから
ちょっとだけ力を使ってあげよう……
彼の考えが変わるかはわからないけどね?

それだけあの子の母親はいい人だったから……

76章、彼女は命の賽を投げた→←74章、彼女は全てを知っている



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設定タグ:成り代わり , 呪術廻戦 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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雨霧(プロフ) - ミツさん» 素敵なコメントありがとうございますじゃんじゃん頑張りますのでお楽しみに( *˙ω˙*)و グッ! (10月23日 16時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - ありがとう!!沢山の更新があって、私は嬉しさと涙でいっぱいでっす( ; ; )七海さん、かっこいいでっす(≧∇≦)順平、真人も出てきたので、物語が面白くなります(^^)雨霧様のオリジナルは素晴らしいので何度も読み返してしまいます(^^)いつも楽しみに待ってます! (10月23日 14時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - プスメラウィッチさん» わあ!!嬉しい頑張ります (10月20日 11時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 雨霧さん、初めまして、続き頑張って下さい😆応援しています。 (10月20日 10時) (レス) id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます😭頑張ります (10月11日 8時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年10月11日 5時

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