8章、箱の中身と呪霊姫 ページ10
箱は何故だか、悠里が家に帰ると急に静かになってしまった。あの時聞こえた声は偶然だったのだろうか……彼女は首を傾げながら広い家の中でそっと祖父の入院している病院に連絡を入れる。
15になった。
話の通り、酷く優しかった祖父は病に倒れた。
優しく撫でてくれた人はもう……もうすぐ
私の前からいなくなる。誰も味方が居ないこの世界で
1人の少年との約束果たす
年齢になったんだ。
もうすぐだね……
ピリッ
(ケッヒヒ……)
箱から笑い声が聞こえた……
やはり気の所為ではないらしい
「気の所為でいたかったなあ……なんで聞こえるんだろう…」
悠里は再び箱を手に取り箱の言葉に耳を傾ける。箱の主はまるでおもちゃを見つけた子供のように楽しげだった。
(気の所為ではない……
お前……己の力に気づいているか?
ケッヒヒ
こうも呪霊に好かれている人間も実に珍しい!…)
「楽しそうだね?」
(あぁ……久しぶりの人間との会話だからなあ!俺が復活したら……まっさきにお前を食ってやろう)
邪悪な言葉と本来の女の子なら誰もが怯える状況かもしれない
だが、彼女は普通ではない
だから悠里は箱を見てただ優しく微笑んだ。
「ごめんね……まだ食べられるわけにいかないの……」
(ケッヒヒ……お前……)
箱はそう何かを返そうとするが、
また静かになってしまった。
「言葉を発するのも力がいるのかな?」
この禍々しい箱はどうやら呪霊を酷く引き寄せるようだ。
話の途中から、
うじゃうじゃと呪霊がわいて出てきているのが見えた。
だが、彼女がいる以上
襲う事は無いはずだ。
それだけ彼女は、呪霊に気に入られている
彼女は静かになった箱をテーブルに置き
今後起きることを頭の中で整理する。
少年の話によれば、
今唯一……絡んでくれる
2年の佐々木先輩と井口先輩が
この箱の中身を開け事件に巻き込まれるはずだ。なら、とりあえず……この箱の中身を触らせないことが1番大事なのだが、
怖いの得意じゃないくせにいかんせん
オカルト好きなのと
この箱の主は相当力は強い
だからこそ、普通の人間も気になってしまうはずなのだ。
悠里はこれから防げない可能性のある事実に
ただ……ただ……ため息を吐いた。
「本当に……要らないの拾ってしまったなあ」
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雨霧(プロフ) - ミツさん» わあ!ありがとうございます¨頑張ります♡楽しみにしててください (10月4日 6時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - きゃ〜(≧∇≦)宿儺様、積極的で素敵〜(≧∇≦)オリジナルはこうでないと(^_−)−☆ヒロインちゃん狙われてしまい、これからどうなるか、ドキドキ♡私としては真人とどう絡ませるのか、気になります(≧∇≦)更新、楽しみにしてまっす(^o^) (10月4日 0時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» わああ😭嬉しいお言葉感謝です頑張ります (9月29日 12時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - とても大好きです、もっとたくさんを読みたいです!更新、いっぱい書いて頑張って下さい!楽しみに心待ちしています🌸(*´ω`*) (9月28日 18時) (レス) id: d8650f1f20 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - ミツさん» わあ!コメントありがとうございます!これからじゃんじゃん面白くしていきますので楽しみにしててください! (9月27日 10時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨霧 | 作成日時:2023年9月21日 4時