祀り姫は宿儺の器に成り代わる【呪術廻戦】

47章、彼女の復活 ページ50

彼女が宿儺と会話を初めてすぐの事だ。彼女の死体は呪術高専に届き。医師である。
家入硝子の元に届けられていた。
そこには五条と伊地知もおり、
五条は感情的にイライラを募らせていた。
理由は上の連中が彼女を殺した理由は恐らく自身への嫌がらせや恐怖からだ。
彼女は、強い呪術師になれる素質があった。
さらに言えば無き友人が遺した少女だ。
彼が教育を選んだのは、
呪術界をリセットする為だった。
力や、闇に怯える上よりも強く聡い仲間を作るため、
優秀な人材が多い中でも
彼女は何処か異質だった。

死に場所を探していると苦笑いを浮かべた彼女は誰よりも怖いであろう死刑宣告や
死を平然とその日のうちに受け入れた。

伏黒からの話によれば
彼女は、全て気づいていたらしい。
だから、自分より他の命を優先させたのだろう。彼女は亡き友人と同じくらい優しいやつだから……

｢宿儺の器か…好きにバラしていいよね？｣

五条の拳に力が入る中、
家入は彼女の死体を見た時、思わず息を飲んだ。理由はあまりにもその死体が綺麗すぎたからだ。
死んでも感じる異質な気配はまさに呪いと同等と言えるだろう。

｢綺麗な子だね…今までに見たことないよこんな綺麗な死体｣

｢ちゃんと役立てろよ｣

｢誰に言ってんの？｣

彼女の解剖を開始すべく家入がそうメスを握った瞬間。
彼女の目は開いた。

伊地知の驚きの声と共に
五条は彼女の復活に笑みをこぼす。
彼女は家入を見てすぐ自分の状況を確認すると恥ずかしそうに言った。

｢す、すみませんッ…布でもいいので、その｣

｢ちょっと残念…｣

そんな彼女の声に
五条はすぐ立ち上がると、
彼女を強く抱きしめた。

｢え?!先生あのッ…｣

｢おかえり、悠里｣

｢先生ッ…その恥ずかしいっ…ので…でもただいまですッ｣

五条は心底嬉しかった。
なぜなら彼女の声をもう一度耳にできたからだ。

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