41章、呪いの王の強さ ページ43
｢つくづく面白い小娘だ。｣
宿儺は楽しげに目の前の呪いの前に現れる。
呪いは彼の存在に怯えていた。
｢少し小娘と賭けをした。お前に構ってる暇はないのだが…いいだろう…｣
宿儺と悠里がした賭けとは何かは誰も知らない。が、その賭けは宿儺にとってかなり
暇つぶしにはちょうどいい内容だった。
が、ついではついでだ。
｢ガキ共を殺しに行くぞ…ついてこい｣
呪いは宿儺の言うことなど聞かず呪力の玉を彼に向ける。
｢馬鹿が…｣
そんな玉などなかったかのように
｢散歩は嫌か？また元来呪霊は産まれた場に留まるモノだしなよいよい！……ここで死ね｣
彼にとってはおもちゃも同然だ。
ボコボコにしながら楽しげに
｢ほら？頑張れ、頑張れ｣
抵抗をする呪いなど無意味。
｢呪霊といえど腕は惜しいか？｣
まさに天上天下唯我独尊だ。
宿儺が呪霊と遊ぶ中で、外では伏黒が拳を握り彼女の帰りを待っていた。
｢もしもの時、俺にはアイツを始末する責任があります。釘崎を早く病院に｣
伊地知に釘崎を渡し、
伏黒は、雨に打たれながら、あの日の悠里の顔を思い出す。
あの夜震えていたのが、それなら…俺は
俺は動けなかった。あいつの手をとってやれなかった。
弱々しい顔のあいつに守られた。
そんな事を思いながら伏黒の頭の中で彼女の声が聞こえた気がした。
『…後悔しないでね…』
｢我々は共に特級という等級に分類されるらしい…俺と虫がだぞ？｣
バラバラにされた呪霊は生きようと足掻く。
でも、宿儺は実に愉快そうにそれを見つめていた。
｢嬉しそうだな？褒めてやろうかぁ？｣
呪いは宿儺に言った。
(ヒメヲカエセヒメヲ！！)
宿儺は呪いの言葉に高々に笑う。
｢それは断る…この娘は俺のだ呪霊
オマエも呪術師もほんとうにこの娘の価値を知らんだろう？この娘は王であるものが貰うべきものだ。｣
｢だが、呪力による治癒は人間と違い呪霊にとってそう難しい事ではない！｣
そして、構えを取りながら呪いに言った。
｢この小娘は呪いをよくわかっている。だから、俺に賭けを持ち込んだのだ。｣
｢だが、オマエは、呪いの何たるかをまるでわかっていない｣
｢良い機会だ。教えてやる本物の呪術というものを…｣
周りの圧力は変化し、禍々しさは増すばかりだ。
｢領域展開…伏魔御厨子｣
呪いはさらにズタズタになった。
指を奪い宿儺はそれを持ちニヤリと笑う。
｢さて、小娘のかけとやらに乗っかってやろう｣
42章、伏黒恵と呪いの王→←40章、呪霊姫は呪いの王と賭けをする
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 340人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨霧(プロフ) - ミツさん» わあ！ありがとうございます¨頑張ります♡楽しみにしててください (10月4日 6時) (
レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ - きゃ〜（≧∇≦）宿儺様、積極的で素敵〜（≧∇≦）オリジナルはこうでないと(^_−)−☆ヒロインちゃん狙われてしまい、これからどうなるか、ドキドキ♡私としては真人とどう絡ませるのか、気になります（≧∇≦）更新、楽しみにしてまっす(^o^) (10月4日 0時) (レス) id: 0c597de051 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - さくらさん» わああ😭嬉しいお言葉感謝です頑張ります (9月29日 12時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - とても大好きです、もっとたくさんを読みたいです!更新、いっぱい書いて頑張って下さい!楽しみに心待ちしています🌸(*´ω｀*) (9月28日 18時) (レス) id: d8650f1f20 (このIDを非表示/違反報告)
雨霧(プロフ) - ミツさん» わあ！コメントありがとうございます！これからじゃんじゃん面白くしていきますので楽しみにしててください！ (9月27日 10時) (レス) id: 927e33e5f6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨霧 | 作成日時：2023年9月21日 4時
