祀り姫は宿儺の器に成り代わる【呪術廻戦】

25章、彼女は飛んだイカレ娘 ページ27

学園長に会うため、大きな道場の中に入ると
ガタイのいいサングラスの男が何やらたくさん可愛らしいぬいぐるみを作っていた。
そのぬいぐるみからは力を感じるため、
おそらく男の術なのだろう。

「8分遅刻だ」

「責めるまでもない遅刻をするくせ直せと言ったはずだぞ？悟」

「責めるつもりないなら責めないでくださいよ…どうせ人形作ってんだからいいでしょ？8分くらい。…」

彼の名は夜蛾正道
紛れもないここ呪術高専の学長だ。
彼はかわいいものを作っているというのに
禍々しい覇気を出しながら
彼女に言った。

「その子が？」

「虎杖悠里ですよろしくお願いいたします。」

丁寧に完結に挨拶を済ませると
夜蛾が彼女を睨んだ。

「何しにきた？」

その問いに彼女は顔を上げると笑う。

「何をですか？」

「呪術高専で呪いを学び呪いを祓う術を身につけて、その先何をしたい？」

痛い質問だ。私は何かをしたかった訳でもないただ他人の為に命を捨てに来たのだ。
彼女は、そんな事もいえず、夜蛾に言った。

「学長は、私が何をしに来たんだと思います？」

「質問に応えろ茶化すな」

「バレましたか」

「私は宿儺を食べたからここに来ました。」

「それだけか？」

「それだけです」

「なら不合格だ。」

彼女は、楽しげだった。まるで子供のように
緩やかに微笑んで
夜蛾の怒りをかっている。
夜蛾は、人形に何やら術を施し人形を彼女に向けた。

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